NFLのヘッドコーチ、過去の人種差別や女性蔑視、同性愛嫌悪メールで辞任

NFL(アメリカンフットボールリーグ)ラスベガス・レイダースのヘッドコーチ、ジョン・グルーデン氏は10月11日、過去に同性愛嫌悪や女性蔑視的なコメントしていたとして、辞任を発表した。

任期途中での辞任になったグルーデン氏は、「レイダースを愛しており、チームに混乱を招きたくありませんでした。レイダースの選手、コーチ、スタッフ、ファンのみなさんに感謝とお詫びを伝えます。誰も傷つけるつもりはありませんでした」とコメントした。

問題になった発言

問題が明るみになってから、わずか3日での辞任だった。

ウォールストリートジャーナルニューヨークタイムズは10月8日、グルーデン氏が2011〜2018年にかけてワシントン・フットボールチームの社長だったブルース・アレン氏らに送ったメールの中で、人種差別や女性蔑視、同性愛嫌悪的な発言をしていたと報じた。

ニューヨークタイムズによると、グルーデン氏はデュモーリス・スミスNFL選手会エグゼクティブディレクターの容姿を「アホのスミスの唇は、ミシュランのタイヤくらいのサイズがある」と揶揄した。

また、ロジャー・グッドウェルNFLコミッショナーを「ホモ」や「何も分かっていないアンチフットボールの弱虫」と呼んでいた。

さらに2014年には、ドラフトに関連して「グッドウェル氏は、ラムズのジェフ・フィッシャーコーチに、同性愛者の選手を獲得するようプレッシャーをかけるべきではない」と述べていたという。同性愛者の選手とは、ゲイであることを公表していたマイケル・サム選手を指していた。

他にも、女性審判の起用に反対したり、国歌演奏中に抗議活動をした選手を批判して解雇すべきだと主張したりしていた。

発言が明るみになった後、容姿を中傷されたスミス氏は、グルーデン氏の発言について「黒人はこういった人種差別的な中傷をいつの時代も経験してきた」とコメントした。

チームには同性愛者の選手もいた

グルーデン氏の一連の発言は、ワシントン・フットボールチームの問題行為に関連したNFLの調査で明らかになった。調べた65万以上のメールの中に、グルーデン氏のメールが含まれていたという。

発言が明らかになった後、レイダースのマーク・デービスオーナーは「発言は非常に不快であり、レイダースが支持できるものではない」として調査する意向を発表していた

グルーデン氏は2018年にレイダースと10年1億ドル(約113億3000千万円)の契約を結んでいたが、4年目でチームを去ることになった。

レイダースには、NFL公式戦でプレーする現役選手として初めて、同性愛者であることをカミングアウトしたカール・ナッシブ選手も所属している。

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Source: ハフィントンポスト
NFLのヘッドコーチ、過去の人種差別や女性蔑視、同性愛嫌悪メールで辞任

Satoko Yasuda