夫婦がそれぞれ望む姓を名乗れるようにする「選択的夫婦別姓制度」に賛成か、反対か。
9月29日投開票の自民党総裁選で、制度に対する候補者の見解が分かれ、主要な争点となってきている。
17日午後のフジテレビの報道番組では、立候補した河野太郎・規制改革担当大臣、岸田文雄・前政調会長、高市早苗・前総務大臣、野田聖子・幹事長代行がそれぞれ「○」「×」の札で見解を示した。
4人のうち、「○」を掲げたのが、河野氏と野田氏だ。
河野氏は番組内で「私自身は賛成です。党議拘束をかけずに国会でしっかり議論をして、採決をして決めるというのが大事だと思う」と説明。
「そういう願いを持っている国民がいるわけですから、国会でしっかりと議論をする。その物事を決めるというのが本来国会の役割のはずですから、党議拘束なく、それぞれの議員が議論するべきだと思う」と語った。
野田氏も「党議拘束を外して採決にのぞむべき」と表明。「議論は30年くらいやっている。これから結婚をのぞむ人たちは、過半数が選択的夫婦別姓を進めたいという世論調査も出ている」と考えを語った。
「×」を示したのは、高市氏。自民党はこれまでの国政選挙で「通称使用の拡大」を公約にしてきたとし、「これを完璧なものにしようと思って、精いっぱいの努力をしてきた」と説明した。
また、野党が国会に提出している、制度を認める法案について「あれには絶対に反対です。つまり、子どもが産まれたときに、夫婦で姓を取り合って、子どもの氏を取り合って決まらなかったら、家庭裁判所の審判に委ねると。これは、どうやって決めるのか。党議拘束を外しても意見は割れると思う」と語った。
番組内で「○」の札を斜めに置き、「ちょっと斜めです」と明確に態度を示すことを避けた岸田氏。
「多様性を認める、実際に困っている方がいる、よって議論はするべきだと思っている」としつつも、「子どもの姓の扱い、誰がいつ決めるか等、まだ整理がついてない部分がある。この点についても、国民の皆さんにもぜひしっかり理解が進んでいるのかどうか、確認したうえで、この問題を考えなければいけない。ぜひ議論を続けるべきだというのが私の立場だ」と語った。
この点について岸田氏は9月18日に開かれた日本記者クラブ主催の公開討論会でも重ねて見解を問われたが、「国民のみなさんの幅広い理解を考えたならば、議論が必要と現状考えている」と述べるにとどめた。
Source: ハフィントンポスト
選択的夫婦別姓、自民党総裁選の争点に。賛成・反対・慎重…候補者4人の見解は?