厚生労働省は8月26日、モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの一部ロットに異物の混入が見つかり、約163万回分の使用を見合わせると発表した。
複数の施設から、未使用の状態で異物の混入が見つかったと報告されたという。
流通を手がける武田薬品工業と協議の上、当面の安全対策措置として、異物混入のリスクが否定できないとされる対象ロットの使用を見合わせることを決定。
厚労省は、「これまでに対象ロットにおいて本件に関連して発生したとみられる安全性上の懸念に関する報告は受けていません」とした。
異物混入のリスクが否定できないとされるのは、以下のロット番号のワクチン。163万回分となる。
▽一般的名称:コロナウイルス修飾ウリジンRNA ワクチン(SARS-CoV-2)
▽販売名:COVID-19 ワクチンモデルナ筋注
▽対象ロット:
Lot 3004667(約5万7千本・約57万回接種分)
Lot 3004734(約5万2千本・約52万回接種分)
Lot 3004956(約5万4千本・約54万回接種分)
該当する番号のワクチンを接種した後、普段と変わったことがあった場合には、医師に相談するよう呼びかけている。
武田薬品工業によると、接種後に配布される、接種を受けた日付・場所と接種したワクチンの情報が記載された「接種済証」で、ロット番号を確認することができる。
発表によると、武田薬品工業は複数の接種会場から、特定のロットについて未使用のバイアル内に異物があるという報告を受け、製造を行うモデルナ社にこれらの異物・原因等に関する緊急調査を依頼。
調査は現在進行中で、安全を第一に考慮し、厚労省に相談の上、8月26日から対象のロットの使用の見合わせを実施。厚労省は、代替品の供給は武田薬品工業と連携して対応し、「ワクチン接種への影響を最小限にするよう努めてまいります」とコメントしている。
対象以外のロットについては、引き続き使用前にバイアルに変色、異物の混入、その他の異常がないかを目視で確認し、異常が認められた場合は使用しないことを徹底するよう求めた。武田薬品工業、モデルナ社、厚労省で緊密に連携し、速やかな対応に努めていくとしている。
武田薬品工業によると、使用見合わせに伴い2回目の接種が延期になった場合は、標準の接種間隔の4週間を超えても、2回目の接種を受けることができるという。
接種を1回目から改めて受ける必要はないため、できるだけ速やかに2回目の接種を受けてほしいと呼びかけている。
Source: ハフィントンポスト
異物混入のモデルナワクチン、対象のロット番号は? 接種済証で確認できる