11日(水)頃から大雨をもたらしていた前線は不明瞭になり、天気図からはなくなりました。ただ、暖かく湿った空気や上空の寒気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、局地的に非常に激しい雨の降っているところがあります。
今日20日(金)も東海から九州にかけての地域では、大雨による土砂災害や洪水、浸水、落雷等に警戒してください。
» 会員向け ピンポイント大雨影響予測
日本の上空では、東には勢力の強い太平洋高気圧が、西側には寒冷渦(寒気を伴った低気圧)があり、南西からの大気の流れが強まっています。暖かく湿った空気と上空の寒気の影響で大気の状態は非常に不安定となっていて、前線から離れた所でも雨雲が発達している状況です。
雨雲レーダーによる観測では、高知県や山口県では、1時間に80mm以上の猛烈な雨を解析しています。
この先、太平洋高気圧は西に勢力を拡大し、寒冷渦は北東に進む予想です。この過程で東海地方にも強い雨の領域が広がるとみています。
この状態は20日(金)いっぱい続き、局地的に1時間に50mm以上の非常に激しい雨の降る所がある見込みです。小さな雨雲の通過するところでは雨の継続時間は短いものの、雨雲の連なりが同じ場所にかかると数時間にわたり激しい雨の続く可能性もあります。大雨による土砂災害や河川の増水、浸水、落雷や突風に警戒してください。これまでの大雨で地盤が緩んでいる所では、短時間の激しい雨であっても土砂災害の発生するおそれがあります。
大雨となっていた九州北部では雨の降っていないところもありますが、復旧作業を行う場合は今いる場所の空模様の変化だけでなく、川の上流側での雨の状況に注意をするようにしてください。
» 雨雲レーダー
大雨の影響で、山口県内を流れる椹野川水系の仁保川が増水して「氾濫危険水位」に到達し、氾濫危険情報【警戒レベル4相当】が発表されました。
氾濫危険水位に到達したのは山口市の御堀橋水位観測所で、氾濫による浸水のおそれがある地域は山口県山口市です。
もし越水や溢水、堤防決壊が発生すると、大規模な浸水被害に繋がるため、早めに避難の判断をしてください。
今週末にかけても暖かく湿った空気や上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となり、局地的に強い雨が降る予想です。
また、来週は日本海付近に停滞する可能性があり、本州付近では曇りや雨の日が多くなる予想です。前線の活動次第では大雨となる可能性もあるため、今後の情報に注意してください。
» 27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る
【関連記事】
Source: ハフィントンポスト
東海から九州、土砂災害や落雷に警戒 局地的に非常に激しい雨