買いすぎ注意。
Apple(アップル)デバイスに組み込まれた支払いシステム「Apple Pay」ですが、こちらに「今買って後で支払う(buy now, pay later)」機能が導入されるかもしれません。Bloomberg(ブルームバーグ)の報道によるとこのサービスは「Apple Pay Later」と呼ばれ、Apple Payでの購入時に2週間ごとの4回の無利子払いに分割することができます(さらに支払期間を伸ばすと、利子が発生します)。
Apple Pay Laterの利用には、アップルのクレジットカードこと「Apple Card」の契約は必要ありません。ウォレットアプリから、分割払いが申請できます。また、Apple Cardと同じくGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)がパートナーになる模様。分割払いの利用にはIDカードのコピーが必要ですが、審査は厳しくないと伝えられています。そしてApple Cardと同じく、ウォレットアプリでの支払い管理が可能です。
その他の噂される機能は、Affirm Holdings(アファーム・ホールディングス)やPayPal(ペイパル)、 Afterpayなどの他社の「後払い」サービスと類似しています。たとえば延滞金や手数料が不要だったり、1回限りの買い物向けに一時的にApple Pay Laterカードを作ることも可能。また、オンライン/店頭支払いの両方に対応します。
実は先述のApple Cardでは、条件次第で分割手数料0%かつ3%のキャッシュバックも受けられる…のですが、その対象はiPhoneやMacBookなどのアップル製品のみ。Apple Pay Laterは、より幅広い買い物を対象とすることになります。
この分割払いのうまくできているところは、消費者にメリットを提供しながら、Apple Payの利用によりアップルにも決済代金の一部が入ることです。新型コロナウイルスにより非接触型決済がさらに広まっていることも、Apple Payの普及を後押し(アメリカでは85%の小売店で利用可能)しています。
Apple Pay Laterの導入の目的は、Apple Cardを使ってない人にもウォレットアプリでの支払い管理の便利さを体験してもらうこと、なのかもしれません。またApple Payの利用者が増えれば、同じくApple Payが利用できるApple Watchなどのアップル製品の売上に貢献するかもしれません。
現時点ではアップルからの公式発表はありませんが、もしApple Pay Laterが正式に導入された際には、Google(グーグル)やSamsung(サムスン)などのライバルが追従するのかどうかにも注目です。