時代を代表する大ヒット作を数々生み出してきた「週刊少年ジャンプ」。アンケートで作品の連載が続くか決まる「ジャンプ」において人気が出ない作品は、新人作家も連載経験のあるベテラン作家であっても同様に打ち切りされてしまいます。アニメ化までされた人気マンガを生み出した漫画家たちが次に連載したものの打ち切られ人気作の影に隠れてしまった作品たちをご紹介していきます。
●『サムライ8 八丸伝』原作:岸本斉史、作画:大久保彰
この作品は超がつくほどの貧弱体質の少年・八丸が夢である機械の体と人を超越した力を持つ“侍”になるまでを描いたSF侍活劇。原作を務めていたのが「ジャンプ」で連載していた大人気マンガ『NARUTO』の作者である岸本斉史先生です。
岸本先生が原作を担当し、アシスタントを9年勤め上げた弟子の大久保彰先生が作画を担当する形でスタート。岸本先生は『NARUTO』の連載終了から4年半ぶりに連載復帰したことから、渋谷駅に広告が張り出されるなど注目を集めました。しかし、細かすぎる世界観や設定のせいもあり、作品ならではの専門用語が多く使われ読者からは「設定が難しすぎる」という声もあがってしまい、わずか1年で連載終了。
以前から侍マンガをずっと描きたかったという岸本先生はインタビューで「『NARUTO』の作者の新作だったら少しの間は我慢して読んでくれるかなという気持ちがあった」と語っており、連載前からこの設定の難しさという部分は懸念していたようです。
●『ビルドキング』著:島袋光年
この作品の作者が『トリコ』や『世紀末リーダー伝 たけし』といった人気作を生み出した島袋光年先生です。『ビルドキング』は厳しい環境の島に暮らす大工のとんかちとレンガが伝説の建造物「ビルドキング」を作ることのできる伝説の職人になるため強敵との戦いながら成長していく住をテーマにしたバトルファンタジー。
迫力あるバトルシーンやシリアスな展開の間で時折見せるギャグシーンに定評のある島袋先生ですが、『ビルドキング』では絵柄やギャグセンスが今の子供たちに受け入れられず打ち切りになってしまったのではないかと推測されています。
また、打ち切りマンガであっても通常は完結まで描かれるものですが、ほかの作品と違い、本誌連載終了時のラストシーンは物語の途中で終わっており、2021年秋に発売予定の第3巻で続きが描かれるとのことです。この作品を読んでいたファンからは「モヤモヤする終わりかた」「完結まで描いて欲しかった」との声があがっています。
●『ROBOT×LASERBEAM』著:藤巻忠俊
『黒子のバスケ』を描いた藤巻忠俊先生。『ROBOT×LASERBEAM』はゴルフをテーマにしたスポーツマンガで、バカ真面目で几帳面な高校生・呂羽人が天才ゴルファーとの出会いをきっかけにプロゴルファーを目指して仲間と共にゴルフに打ち込んでいく物語。連載当初は『黒子のバスケ』に続くスポーツマンガ第2弾として注目された作品でしたが、ゴルフという題材自体がバスケットボールのように迫力あるシーンが多くないためネットでは「キャラが地味」、「必殺技がパッとしない」との声もあがっていました。
結果、1年間経たずに連載終了という形になってしまいました。しかし、打ち切りマンガでありながら累計発行部数100万部を突破している本作品。根強いファンも多く、最終回が描かれた際には、打ち切られたのか、完結したのかネット上で論争も起こるほどでした。
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Source: まんがとあにめ
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