2021年7月8日
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『週刊少年ジャンプ』では数々のヒット作が生み出されているが、その裏ではわずかな連載期間で打ち切りを宣告される作品も数多い。7月5日発売の「ジャンプ」31号では、読者を夢中にさせてきた野球漫画『クーロンズ・ボール・パレード』がついに終了を迎えてしまった。
2021年11号から連載が始まった同作は、データ分析に優れた捕手・小豆田玉緒と、抜群の投球センスを持つ投手・龍堂太央によるバッテリーを中心としたストーリー。かつて栄華を誇った「黒龍山高校野球部」に入部した2人が、個性豊かな仲間たちと奮闘する姿が描かれてきた。
「ジャンプ」では正統派のスポーツ漫画が少ないことから、連載開始時には期待の新星として期待が集まることに。しかし10話目あたりから掲載順が低迷し、ドベとなってしまうこともしばしば。周知の通り、「ジャンプ」の掲載順には読者からの人気が反映されており、最後尾に近いほど打ち切りの可能性が高いとされている。
ここ数週では夏の高校野球に向けた地方予選が始まったものの、3回戦で打ち切りという中途半端な結末に。最終話となった第20話では、9回表の状況を見た観客が「もう…最終回か…」とメタな自虐を行うシーンもあり、最後までエンタメ精神にあふれたストーリーが描かれた。
「ジャンプ」の方針に不信感? ネット上に渦巻く怨念
同作は主人公の2人が出会ったところで物語が始まり、じっくりとチームメンバーを増やしていく展開が描かれていた。最近ではようやくチームの形がまとまり、本格的な試合が始まったばかり。本来であれば、ここから右肩上がりに人気が高まっていきそうな気配があった。
実際に多くの「ジャンプ」読者たちが最近の展開に釘付けとなっており、最新話を楽しみに追いかけていたファンも多いようだ。そのため突然の打ち切りに対して、《ここで打ち切り? こんな話の終わり方納得いかない》《もっと丁寧に描かせて貰えたら絶対さらにもっと面白かったはずなのに、これだからジャンプは嫌いなんだよ…慈悲がない》《もっと深掘りしてじっくり進めて異色9人パーティできたらアイシールド21ぐらい面白い漫画になっただろうに》《好きにやらせてたらもっと面白かったでしょ、クーロンズ。打ち切り宣告されて焦った感すごいもの。やめてくれよ》などと憤慨する声が相次いでいる。
同作はとくに顕著だったが、野球などの団体競技をテーマとした作品はどうしても序盤の展開がもたついてしまうもの。熱い試合を描くために、まずはチームメンバーたちをキャラ付けしなくてはならないからだ。やはり「ジャンプ」のように早い段階で打ち切りが検討される環境では、スポーツ漫画がヒットするのは難しいのだろう。
とはいえ、同じくメンバー集めから始まった作品でも『アイシールド21』のように大ヒットを記録した漫画もある。もし「ジャンプ」でスポーツ漫画を定着させるなら、過去の作品からヒットの法則を見出す必要があるのかもしれない。
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Source: まんがとあにめ
ジャンプのスポーツ漫画が壊滅…『クーロンズ・ボール・パレード』無慈悲の打ち切りに「納得いかない」「慈悲がない」