ある町工場の見学を希望した小学生の、「レベルが高すぎる」問い合わせが話題になっている。
試作開発を手がける「安久工機」(東京都大田区)は、ある母親からの見学依頼の電話について、当時のやり取りを6月2日にツイートした。
📞「初めまして。小学生の息子が御社を見学したいと言ってまして」
😄「大歓迎です(ちびっこ工場見学かな)」
📞「人工心臓に興味があって」
😊「あら嬉しい」
📞「HPの写真見て『これサック型だ』って」
😀「ん?」
📞「「三尖弁(さんせんべん)・僧帽弁(そうぼうべん)の試作品と開発経緯を知r」
😱「シャチョー!シャチョー!!」
📞「初めまして。小学生の息子が御社を見学したいと言ってまして」
😄「大歓迎です(ちびっこ工場見学かな)」
📞「人工心臓に興味あって」
😊「あら嬉しい」
📞「HPの写真見て『これサック型だ』って」
🙂「ん?」
📞「三尖弁・僧帽弁の試作品と開発経緯を知r」
😱「シャチョー!シャチョー!!」
— 安久工機_ゼロ→イチの試作開発設計専門_since1969 (@YASUHISA_KOKI) June 2, 2021
通常の「ちびっこ工場見学」だと思っていた担当者が、小学生の専門家並みの知識量に度肝を抜かれる様子が伝わってくる。
会話に出てくる『サック型』とは、人工心臓に使われるポンプの一種。『三尖弁』『僧帽弁』はいずれも心臓の弁の名称だ。
電話を受けた同社の経営企画担当、田中宙(ひろし)さんは、専門用語が次々に飛び出たことに「正直私もなんのことだか分からず面食らってしまって…とにかく天才だと思いました」と舌を巻く。
同社は長年、大学の人工心臓の開発プロジェクトに関わっている。サイトには開発・加工例として「機械式血液循環シミュレータ」の写真を載せている。
田中さんによると、小学生はこの写真を見てシミュレータの仕組みや開発経緯を知りたいと思い立ち、同社に工場見学を依頼したという。
コロナ禍のため、田中さんはオンラインでの見学も対応できると提案したが、小学生は「生でシミュレータを見たい」と直接の訪問を希望したという。母親と小学生は北陸地方に住んでいる。
田中さんは「私たちが誇りを持っている仕事にこれほど興味を持ってくれて、遠くからでもどうしても見にきたいと言ってくれたことがとても喜ばしかったです。うちに入社してほしいくらい(笑)。いつもは無口な社長が、この話を聞いてうれしそうにニヤついていたのが印象的でした」と話す。
このツイートは、6月4日現在で11万件を超えるいいねが付き、反響が広がっている。
「日本の未来は明るい」「何てときめくエピソードだ」「好奇心は偉大」「お子さんの好奇心も、それを手助けする親御さんも、快く承諾する企業も皆素晴らしい」…。
SNS上には、強い好奇心と行動力のある小学生や、その思いを大切にする保護者、会社側の温かい対応を称賛する声が上がっている。
Source: ハフィントンポスト
「ちびっこ工場見学」がレベチだった。小学生のプロすぎる問い合わせに反響