5月26日(水)の夜は、日本全国で「皆既月食」が約3年ぶりに見られます。
国立天文台によると、月は午後6時45分から欠け始め、午後8時9分から午後8時28分までのおよそ19分間にわたり、皆既月食が起こります。食の最大は午後8時18分頃。皆既食中は「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれる、赤黒い満月が見られます。
なぜ、月が赤黒く見えるのでしょうか?
国立天文台やウェザーニュースが、その仕組みを解説しています。
地球と月は自ら光っているわけではなく、太陽の光を反射することで、光り輝いています。
そして、太陽の光を受けてできた地球の影は、太陽と反対方向に伸びています。
この地球の影の中に月が入ることによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりします。この現象が「月食」です。
では、なぜ皆既月食が起きると月が赤黒くなるのでしょうか?
太陽の光は、赤や青など、色(波長)の異なるさまざまな光を含んでいます。
太陽の光が地球の周りにある大気の中を通過する時、青い光は波長が短いために光が散乱されてしまい、大気をほとんど通ることができません。
一方で、赤い光は波長が長く、光が散乱されにくいため、光は弱められながらも大気を通過することが可能です。
そして、この赤い光は大気中で屈折され、地球の影の中に入り込みます。
この赤い光が皆既食中の月を照らすことで、月が赤黒く見えます。
朝日や夕日も、こういった理由で赤く見えるのです。
国立天文台によると、5月26日の満月は、2021年で地球に最も接近する満月で、いわゆる「スーパームーン」。
日本で見られる「スーパームーン」の皆既月食は、1997年9月以来約24年ぶり。観察には、南東方向に開けた、見晴らしの良い場所が適切です。
国立天文台の公式YouTubeチャンネルでは、26日午後6時頃から三鷹キャンパスからライブ配信も行われます。
数年に一度の貴重なチャンス。月食の時間は短いため、見逃さないようにしましょう。
Source: ハフィントンポスト
皆既月食、月が赤くなるのはなぜ? わかりやすく解説