数多くのドラマや映画に出演した名優・田村正和さんが、4月3日に心不全のため亡くなっていたことが5月19日、発表された。
田村さんの代表作の一つが、刑事ドラマ「古畑任三郎」シリーズだ。1994年からフジテレビ系列で放送され、田村さんの存在感ある演技で多くの視聴者から愛された作品だった。
「古畑任三郎」シリーズといえば、作品に出演した豪華なゲストも忘れ難い。
大きな話題となったのが、2006年1月に放送された「古畑任三郎FINAL(ファイナル)」の第2夜に出演したイチローさんだ。
当時、シアトル・マリナーズで現役のメジャーリーガーとしてプレーしていたイチローさんが「本人役」で登場し、犯人を演じたことは視聴者を驚かせた。
このサプライズ出演は、どう決まったのか。朝日新聞デジタルによると、脚本家の三谷幸喜さんはこう振り返っている。
イチローさんのゲスト出演が決まったのはその年(※編集部注:2005年)の初め。実はイチローさんは古畑シリーズの大ファンでした。
三谷さんは、犯人ということもあり、「イチロー本人役」ではなく「せめて『ハチロー』くらいにしておきませんか」と提案。しかし、イチローさん本人は拒否し、そのままの役名でいくことをすすめたという。
彼は首を横に振った。「ハチロー」だとつまらない、イチローが「イチロー」を演じるからこそ面白いのではないか。確かにその通りだった。
(朝日新聞デジタル「古畑任三郎、異色の犯人イチロー 三谷幸喜が驚いた質問」より)
1999年1月3日には、アイドルグループSMAP全員が出演する「古畑任三郎 VS SMAP」が放送された。
テレビジョンによると、視聴率は驚異の32.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。テレビの黄金期を感じさせる記録だ。
「古畑任三郎 VS SMAP」では、SMAP全員が本人役で出演。終盤には古畑任三郎に完全犯罪を見破られ、連行されてしまうというストーリーだった。
それから14年後の2013年には、SMAPの特番「SMAP GO!GO!」で生放送ドラマとして続編が放送された。
「お笑い怪獣」と称される明石家さんまさんも、犯人役としてドラマに出演。
1996年に放送された第2シーズン『しゃべりすぎた男』で、田村さんと初共演を果たしていた。
また、シリーズの記念すべき第一回「死者からの伝言」では、歌手の中森明菜さんが犯人役として出演した。
その後も菅原文太さん、沢口靖子さん、真田広之さん、草刈正雄さん、福山雅治さんなど、名だたる俳優たちが犯人役として出演した。
Source: ハフィントンポスト
古畑任三郎シリーズ、イチローやSMAPが犯人役で出演していた。「イチローさんは古畑シリーズの大ファン」