「タケヤリで戦えというのか」宝島社が意見広告で政府のコロナ対応を批判

出版社の「宝島社」は5月11日の朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞の朝刊3紙に意見広告「このままじゃ、政治に殺される。」を見開きで掲載した。

この広告は、女子児童が武器の訓練をする写真の中央に、新型コロナウイルスとみられる真っ赤な円形の画像を合わせたもの。「緊急事態」という刻印とともに、「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される」とキャッチコピーが書かれている。

その上で、「いつまで自粛をすればいいのか」「無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか」「今こそ、怒りの声をあげるべきだ」と訴えている。

■「太平洋戦争末期に重なる」と広告の意図を説明

同社のプレスリリースによると、この広告の意図は以下の通り。政府のコロナ対応について、「太平洋戦争末期、幼い女子まで竹槍訓練を強いられた、非科学的な戦術に重なり合うと感じる人も多いのではないでしょうか」と批判している。

<新型コロナウイルスの蔓延から、すでに一年以上。しかし、いまだに出口は見えません。マスク、手洗い、三密を避けるなど、市民の努力にも限界があります。自粛が続き、経済は大きな打撃を受け続けています。厳しい孤独と直面する人も増える一方です。そして、医療の現場は、危険と隣り合わせの状態が続いています。真面目に対応している一人ひとりが、先の見えない不安で押しつぶされそうになり、疲弊するばかりです。今の日本の状況は、太平洋戦争末期、幼い女子まで竹槍訓練を強いられた、非科学的な戦術に重なり合うと感じる人も多いのではないでしょうか。コロナウイルスに対抗するには、科学の力(ワクチンや治療薬)が必要です。そんな怒りの声をあげるべき時が、来ているのではないでしょうか。>

■「竹ヤリではなく薙刀では?」の指摘も

SNS上でも今回の宝島社の広告が話題になっている。「よく言ってくれた」「日の丸に竹槍。凄いな宝島社」「戦中も令和になっても相変わらず国民はタケヤリで戦わされてる」と思い切った表現を評価する声も多かった。

その一方で、画像で女児らが持っている武器について「竹ヤリではなく木製の薙刀では?」と指摘する声や、宝島社の出版ラインナップとの乖離を批判する声も出ていた。

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Source: ハフィントンポスト
「タケヤリで戦えというのか」宝島社が意見広告で政府のコロナ対応を批判

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