2021年2月22日、ドミノ・ピザが狂気に満ちた革命を開始してしまった。彼らはロケットニュース24でもレビューしたウルトラチーズに、新たな力を与えたのである。
そして『ウルトラチーズ革命』と銘うち、最低で250グラム(Mサイズ)、最大で1キロ(ニューヨーカー)のチーズを添え、「粗挽きソーセージ4.0」、「バジルベーコン4.0」、「ガーリックペッパー4.0」、「ペパロニ4.0」、これら4種を1枚にした「クワトロ4.0」の計5種を世に放ったのだ。
というわけで、さっそく全フレーバーを楽しめる「クワトロ4.0」を注文してみることに。サイズはもちろんチーズ1キロのニューヨーカーだ。はたして暴力的なチーズの前に、トッピングされる具材たちは無事でいられるのだろうか。
・期間限定
ちなみに販売期間は2021年2月22日から3月21日まで。デリバリーの場合、お値段は最も安いMサイズが2800円(税抜き)。最大のニューヨーカーは4500円(税抜き)。持ち帰りだと、それぞれ半額となる。
選べる生地はハンドトスのみのようだ。
また、トッピングの追加や削除はできないもよう。
・チーズ
ということで到着した狂気……もとい「ウルトラチーズ革命・クワトロ4.0」がこちら。
前回の『ニューヨーカー1キロウルトラチーズ』はチーズのみな仕様ということもあり、ビジュアル上でのチーズ力(ぢから)も高かったが、今回は普通のクワトロに見えなくもない。
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しかしよく観察すると、生地の中でも一番厚い耳の部分と同じくらいの厚さがあるチーズの表面と、具材の沈み具合から滲み出る違和感。
どの味からいくか迷ったが、バジルな気分だったので「バジルベーコン」のエリアから攻めることに。ではでは……
!?!?!?
あかん、これ無理や。持ちあがらねぇ……! 圧倒的すぎる量のチーズが流れ出し、たちまち崩壊してしまう。このピザ、見た目よりもはるかにチーズの層が厚い! 違和感は感じていたが、まさかここまでとは……。
急遽(きゅうきょ)箸を用意し、流れ出たチーズや具材などを生地に乗せなおす。
すると、形は崩れたものの、いかに尋常ではない量のチーズが乗せられていたのかが、より明らかに。食べてみると……
チィィィィィィィイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーズ!!!!!!!!!
頭の中のサンシャイン池崎氏が1万回くらいチーズと絶叫しているかのごときチーズ感。もうチーズしか感じない。バジルの風味はたしかに存在するが、チーズが全てを押し流す。ベーコンはチーズに秒殺された。
圧倒的なチーズの勝利。バジルとベーコンは、チーズの物量に勝てなかった。チーズにバジルとベーコンが乗っているのではなく、もはやバジル(とベーコン)がそこはかとなく香るチーズ。
ではガーリックペッパーならどうだろう。ガーリック先輩もペッパー先輩も、食材の中では結構な主張力を持っている。彼らならチーズを御せるかもしれな……
やっぱりチーズには勝てなかったよ。
チーズの大海にいいように翻弄されるガーリックパイセンとペッパーパイセン。誰か、誰か他に……粗挽きソーセージとペパロニならもしかして……
やっぱりチーズには勝てなかったよ。
・最終形態
途中から知人を数名召喚。協力してもらいながら食べ進めたが、感想を聞いたらチーズの暴力の前にどの具材も秒殺されているようだった。全てはチーズの下に無条件降伏状態。
トータルで見ると、ガーリックとペッパーが最も良い戦いをしたように思う。チーズ全体にフレーバーが行き渡り、最後の瞬間まで彼らが確かにそこにいたことを主張し続けた。
香りや刺激が武器な食材は、対チーズ戦闘において強いのかもしれない。しかしソーセージやペパロニは、ブ厚いチーズの層にとりこまれ、味を感知してもらうことすら時に困難という、非常に不利な戦いを強いられていたもよう。ベーコンが秒殺されたのも、きっとチーズに沈んだからだろう。
ボリューム的には、1人なら1切れで十分。頑張って2切れだが、その時点でチーズがかなり苦しい。1切れ目ですら、気を抜くと脳をチーズに持って行かれそうになる。本当に生半可な覚悟で手を出してはいけないヤツだった。
ドミノはなんと恐るべき狂気に満ちた革命を始めてしまったのだろう。彼らが世に放ったモンスターは、全てをチーズにする。挑むなら複数人でパーティを組み、万全の状態を整えてからにすべきだろう。チーズを食べる時、チーズもまたあなたを食べるのだ。
参考リンク:ドミノ・ピザ
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.