2020年12月、Appleはプライバシーポリシーを更新し、App Store上で配信されているアプリに対して「プライバシーラベル」の表示を義務付けました。これによりアプリは「どのようなユーザーデータを収集&追跡しているか」を表示しなければいけなくなりました。Appleがプライバシーラベルの表示を義務化したことで、世界最大のインスタントメッセージアプリである「WhatsApp」は批判を繰り返してきたのですが、そのWhatsAppがどのようなユーザーデータを収集しているのかがプライバシーラベルにより明らかになっています。
2020年12月、Appleはプライバシーポリシーを更新し、App Store上で配信されているアプリに対して「プライバシーラベル」の表示を義務付けました。これによりアプリは「どのようなユーザーデータを収集&追跡しているか」を表示しなければいけなくなりました。Appleがプライバシーラベルの表示を義務化したことで、世界最大のインスタントメッセージアプリである「WhatsApp」は批判を繰り返してきたのですが、そのWhatsAppがどのようなユーザーデータを収集しているのかがプライバシーラベルにより明らかになっています。
App privacy labels show stark contrasts among messaging apps – 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/01/04/app-privacy-labels-messaging-apps/
プライバシーラベルの表示については、導入前から「不公平だ」という批判がありました。Facebook傘下のWhatsAppはApple独自のメッセージングサービス「iMessage」について「iPhoneにプリインストールされているためにApp Storeからダウンロードする必要がなく、プライバシーラベルが表示されないままiPhoneにインストールされている点が反競争的だ」と指摘していました。さらに、「プライバシーラベルの表示はファーストパーティとサードパーティのアプリ間で一貫しているべきであり、WhatsAppのようなサードパーティアプリのプライバシー慣行を、iMessageなどのプリインストールされたアプリと比較できることが重要だ」とも指摘します。こういったWhatsAppの指摘に対し、Appleは「プライバシーラベルのプログラムはApple製の全アプリにも適用される」と反論していました。
Appleが導入を義務づけるアプリの「プライバシーラベル」は不公平なシステムだとWhatsAppが批判 – GIGAZINE
WhatsAppは以前から「プライバシーとセキュリティは我々のDNAの一部である」と語り、個人データの収集についてもそのポリシーを公開していましたが、実際にどのような個人データやメタデータを収集しているのかがは不明でした。プライバシーラベルの導入により明らかになった「iMessage」(左)および「WhatsApp」(右)が収集しているユーザーデータをまとめたのが以下の画像。WhatsAppは電話の連絡先、Facebookサービス利用時の購買データ、デバイスの識別ID、VPNを使用していない場合に表示されるIPアドレス、使用ログなど多岐にわたる情報を収集していることがわかりますが、iMessageが収集しているのは電話番号、メールアドレス、検索履歴、デバイスIDのみ。
他のメッセージングアプリ「Signal」と「Facebook Messenger」も含めた比較画像はこのようになっています。
WhatsAppはプライバシーラベルに関しての声明を発表し、「信頼できるグローバル通信サービスを提供するには、いくつかの情報を収集する必要があります。原則として収集するデータのカテゴリを最小限に抑え、その情報へのアクセスを制限するための措置を講じています」と述べています。
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Source: ギガジン
Appleが「アプリが収集しているユーザーデータ」の表示を義務づけた結果、アプリごとの収集量の差が浮き彫りに