「危険」のサインに気づいて。命を守るため、知っておきたい土砂災害の「前兆」とは【台風7号】

非常に強い台風7号の影響で8月16日、関東地方では雨と風が強まっています。

豪雨の際に気をつけたいのが、土砂災害。

突然の土砂災害に、「前兆」はあるのでしょうか。もしもの時、命を守るためにはどう行動すればいいのでしょうか。イラストでまとめました。

土砂災害の前兆は

大雨や地震などの影響で発生しやすい土砂災害は、大きく分けると3つに分類されます。

斜面が突然崩れ落ちる「がけ崩れ」と、山の土砂が下流に押し流される「土砂崩れ」、そして斜面の全体や一部分がゆっくりと移動する「地すべり」です。

それぞれの特徴や前兆は以下の通りです。

●がけ崩れ… がけや斜面が雨や地震などで突然崩れる現象。高さの2~3倍まで崩れ落ちることも。

・主な前兆現象 がけにひび割れができる / 小石がパラパラと落ちてくる /がけから水が湧き出る / 湧き水が止まる、濁る /地鳴りや樹木の根が切れる音がする

●土石流… 豪雨などで土砂と水が一体となり、自動車並みのスピードで一気に流れ落ちる現象。

・主な前兆現象 普段聞き慣れない大きな音が聞こえる(山鳴り、石のぶつかる音、立木が裂ける音)/ 急に川の水が濁り、流木が混ざりはじめる /土や葉の腐った異様な匂いがする / 雨が続いているのに川の水位が下がる / 火花や土煙が見える。山や樹木が動く

●地すべり… 斜面がゆっくり滑り落ちる現象。スピードが速まり、被害が数百㍍に及ぶことも。

・主な前兆現象 / 地面にひび割れや陥没、段差ができる /がけや斜面から水が噴き出す / 井戸や沢の水が濁る /家などに亀裂が入ったり、樹木や電柱が傾く /土煙が見える。山や樹木が動く

土砂災害の前兆は

政府広報によると、土砂災害は、2012年から2021年までの10年で毎年平均1450件発生していて、それより前の10年にくらべて約1.3倍と増加しています。

発生するおそれのある「土砂災害警戒区域」は、全国で約68万か所にのぼります。今回の災害が起きた現場も指定されていました。

こうした身近な災害の被害から身を守るためにはどうすればいいのでしょうか。

被害に遭わないために

(1)住んでいる場所の危険性は?

土砂災害が起きやすい場所は「土砂災害警戒区域」や「土砂災害危険箇所」に指定されています。ハザードマップを確認しましょう。

(2)「土砂災害警戒情報」に注意

雨が降り始めたら、「土砂災害警戒情報」(警戒レベル4相当)を確認しましょう。発令された場合は、早めの避難を。前兆を感じたら、すぐに避難しましょう。

(3)暗くなる前の避難を

暗くなってからの避難は危険。災害が起きる前(警戒レベル2、3)などを含め、明るいうちに避難することが大切です。

(4)もしものときは「垂直避難」も

避難が危険だったり、間に合わなかったりした場合は、近くの頑丈な建物の高い階か、家の中の安全な場所(がけから離れた部屋や2階など)に避難しましょう。

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