パリ五輪を追いかけた写真家たちの『ベストショット』。水泳や陸上を写した芸術的な一枚がこれだ【画像】

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8月12日に閉幕したパリオリンピック。

国際オリンピック委員会(IOC)の公式フォトエージェンシーであるGetty Imagesは、全ての競技の写真撮影、動画配信を担当しました。

Getty Imagesはこれまで夏季14大会、冬季14大会のオリンピックを取材しています。

長年、オリンピックを撮り続けるGetty Imagesのフォトグラファーに、パリ五輪中に撮影された多くの写真から、「ベストショット」を選んでもらいました。

男子100m決勝の“10秒間のストーリー”をとらえた連続合成写真

男子100m決勝の連続合成写真。左から3人目は優勝した米国のノア・ライルズ

スポーツフォトグラファーのヘクター・ビバス氏が選んだのは、陸上男子100m決勝レースの一部始終をとらえた連続合成写真。スタートからゴールまで8つの写真を一枚に合成し、約10秒間のストーリーを写し出している。

ビバス氏は「このような構図を作るには、背景を一定にすることが有効であり、同じ位置にすることで選手間での隔たりができるため、高い位置から撮影した」と説明。

続けて「この写真を特別なものにしているのは、一枚の画像を通して、非常に僅差で進んだレースのストーリーの全容を見られることだ」とつづっている。

水泳の美しい“縦のライン”を上空からとらえた一枚

水泳女子200m背泳ぎ予選で入水直後の選手たちを上空カメラからとらえた写真。左端は銀メダルを獲得した米国のリーガン・スミス
Getty Images スポーツ写真部門特別特派員のアル・ベロ氏が選んだのは、水泳女子200m背泳ぎ予選で入水直後の選手たちを、競技場の上空に設置されたカメラで撮影したもの。
Getty Imagesは、2012年のロンドン大会以来、俯瞰型ロボットを導入しているという。プールと選手のスイムウェアの色が鮮やかに目立ち、レーンロープと底面のラインが、写真にレイヤーと対称性を加えている。
ベロ氏は「この写真を気に入っているのは、写真家として頭の中で思い描いたアイデアを、写真として世に送り出すほど満足のいくことはないからだ」と説明。
こうした写真を計画する際は、失敗することも多いといい、「写真のすべての要素が組み合ったとき、説明し難い喜びを感じる。多くの写真家が得られなかったこのチャンスを無駄にしたくなかった。この一枚が上手くいってよかった」と語っている。

世界最速×エッフェル塔の印象的なコラボ

男子100m金メダリストのノア・ライルズ選手(米国)の写真が投影された、パリ中心部のビル・ハキーム橋
スポーツフォトグラファーのライアン・ピアス氏のベストショットは、陸上男子100m金メダリストのノア・ライルズ(米国)の写真が投影された、ビル・ハキーム橋とライトアップされたエッフェル塔をとらえた一枚。
大会期間中は毎晩、Getty Imagesのプロジェクト「パリジェンヌ・プロジェクション」の一環として、パリの街中の建物や壁に、16日間にわたるオリンピックの象徴的なシーンが投影されたという。
ピアス氏は「印象的なライルズの写真が届いたとき、私たちはこれだと確信した。豊かな色彩、適切な全体像、最高のインパクト。チームによる数カ月にわたる計画の全てが数秒にまとめられ、時の試練に耐えられる作品とイメージが完成した」と振り返った。
左からヘクター・ビバス氏、アル・ベロ氏、ライアン・ピアス氏

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