マウイ火災で焼けた樹齢150年のガジュマルから新芽。復興に向けた希望の兆しに

ハワイ・マウイ島で起きた火災の後、焼け跡に立ち続けるラハイナのガジュマルの樹(2023年8月11日)

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火災で多くの人が犠牲になったハワイ州マウイ島で、1本の樹木に復興への希望が宿った。

州の土地天然資源局が、ラハイナのガジュマルに新しい葉がついているのが9月13日に確認されたと発表した。

土地天然資源局が公開した動画には、焼けた枝から新葉が芽吹いている様子が映っており、同局は「長期に及ぶ回復に向けた明るい兆し」とFacebookにつづっている。

マウイ島で8月8日に発生した火災では、これまでに97人の死亡が確認されている。

大きな被害を受けた西部の街ラハイナでは、2170エーカー(880万平方メートル)が焼け、200年もの歴史がある教会も失われた

街の中心部にあった樹齢150年のガジュマルの木も、炎に包まれ葉や小枝などが焼失。しかし幹や枝が完全に焼けることはなく、焦げた状態で立ち続けていた。

火事で大きなダメージを受けたラハイナのガジュマル(2023年8月11日)

USAトゥデイによると、火事の後、このガジュマルを再生させようと樹木医や造園家やボランティアらが行動を開始。

給水車を使って木の上から水を撒き、地面に水を染み込ませ、有機堆肥を土に混ぜて根っこに栄養を与えるなどして、甦らせるための努力を続けていた。

樹木医のスティーブ・ニムズさんは「下の方の幹には樹皮の下の組織が生きているところが残っており、良いサインだ」とUSAトゥデイに語っていた。

さらに、ニムズさんはガジュマルの状態を「昏睡状態にあるようなもの」と例え、「瞬きする」、つまり新芽が出るまで根気強く待つ必要があるとも述べていた。

ラハイナ修復基金によると、このガジュマルは1873年4月24日、ラハイナへのプロテスタント宣教師到着50周年の記念として植えられ、当時の高さは8フィート(約2.5メートル)ほどだった。

その後、高さ60フィート(約18メートル)、樹冠の広さが約0.6エーカー(約2428平方メートル)の巨大な樹木に成長し、アメリカで最も大きいガジュマルとされていた。

人々にとって憩いの場所となっていたラハイナのガジュマル(2018年2月撮影)

ラハイナのシンボルとなったガジュマルの下にはベンチが置かれ、地元の人や観光客が休んだり写真を撮影したりする憩いの場所になっていたほか、鳥たちの生息地でもあった。

新芽はとても小さいものの、ガジュマルが火事を生き延び、1カ月で再び芽を出したことは、ラハイナの人々にとって希望の象徴になっている。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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Satoko Yasuda