8月の猛烈な暑さが9月もおさまりそうにないのですが、野菜の出来や価格はどうなるのでしょうか。スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)の秋葉弘道社長に9月の野菜の価格動向を伺いました。
秋葉社長は「夏が早かったことと、異常な暑さの影響が大きい」といいます。価格に影響があったのが、この時季の定番野菜トマト、キュウリ、ナスです。
「夏から秋に向けて栽培しているものが、暑さが早く来たため、前倒しで出荷され、6月からお盆休みぐらいまではずっと安値が続きました。それが途切れて、トマトとキュウリは値上がりしています。
ナスは比較的暑さに強い野菜で安値が続きましたが、9月は徐々に値上がりするでしょう。本来なら夏ものの産地から次の産地へとうまく移行するはずが、今年はずれて供給に端境期ができてしまいそうだからです。1袋100円台前半だったものが、250円ぐらいまでいく感じです」(秋葉社長)
夏の野菜の重要な供給源である北海道も、今年は記録的な暑さとなりました。
「ニンジンが値上がりします。平年の1.7倍から2倍くらいまではいくでしょう。今の時期の産地である北海道で高温と雨続きだった影響です。傷みやすいものも出回っていたり、質のよいものがすごく高値になっています。学校給食の需要もあり、ニンジンが少し買い求めにくくなるかもしれません。ニンジンの代わりはニンジンしかないので。
ほかに、カボチャも平年よりやや高値になっています」(秋葉社長)
買い求めやすいのはジャガイモ、タマネギ、キャベツだといいます。
「ジャガイモとタマネギの今の時期の主産地は北海道ですが、平年並みで安定しています。
キャベツは、今すごく安値なので、このままの価格は続かないかもしれませんが、上がっても平年並みでしょう」(秋葉社長)
今は高値でも、9月中に落ち着いてくる野菜もあるようです。
「キュウリとトマトは9月の後半にかけて値段は下がっていきますね。
ホウレンソウなどの葉物野菜は、高温でダメになった影響で、今はマックスで高くなっています。仕入れで2割ぐらい高いのですが、これは少しずつ落ち着いていくでしょう」(秋葉社長)
ほかに、注意したい野菜もあるようです。
「トウモロコシと枝豆は、いつもなら9月いっぱいはあるのですが、今年は20日ほど早めになくなりそうです。楽しみたい方は、早めに食べておいた方がいいですね」(秋葉社長)
秋の果物についてはどうでしょうか。
「果物は日照時間のこともあり、おおむねおいしいです。ただ、一部の産地では暑過ぎたり水不足の悪影響が出ているところもあるようです。
シャインマスカットは悪くないです。生産者が増えていることもあり、それほど値上がりもしないでしょう。
なしやりんごなどは、秋が暑過ぎて寒暖差がなくなると、味への影響など少し心配ですね」(秋葉社長)
9月も暑さが続きますが、旬でお買い得な食材を上手に選んで食べていきたいですね。
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