8月は一年の中で最も落雷が多い時期とされています。雷雨の際には無理に外出しないのはもちろんですが、在宅時にも気をつけたいのが「PC関連機器の故障」です。これを防ぐために、個人でできる落雷対策をまとめました。
*Category:テクノロジー Technology *Source:turbo future ,サンワサプライ
落雷といっても種類はいくつかありますが、もっともパソコンなどの電子機器に被害を与えることが多いのが「誘導雷」。これは付近の電線などに雷サージ(雷によって発生する過電流・過電圧)が発生し、コンセントを伝って機器に過剰な電流を流すというものです。
— 画像引用:サンワサプライ
その他には建物・電柱・アンテナなどに雷が直撃する「直撃雷」などがありますが、誘導雷に比べて確率は非常に低く、被害にあうことはほとんどありません。
PC周辺機器メーカーであるサンワサプライが掲載している「雷の正しい基礎知識」によれば、「直撃雷」の場合は「パソコンなどを守ることは非常に難しい」とのこと。一方で、「誘導雷」については個人での対策が可能です。
電源タップには「雷ガード」機能がついたものがあります。これは一定量の雷サージを吸収してくれるもので、誘導雷による機器への負荷を肩代わりしてくれます。
吸収できる雷サージのV数は製品によってことなるため、できるだけ最大V数が多いもの(目安としては1万V以上)を選ぶと良いでしょう。なお、負荷によって雷ガード機能は劣化していくので、消耗した場合は交換することも重要です。
直接の雷サージ以外にも、落雷には突然の停電もつきもの。バッテリーのないデスクトップPCの作業データなどを守るには、「UPS(無停電電源装置)」が必要です。UPSにはバックアップ用のバッテリーが内蔵されているため、停電が発生してもパソコンに電源を供給し続けます。
短時間だけでもUPSで電力が供給できれば、作業を保存したり、被害を避けるために手動でシャットダウンしたりする時間を稼ぐことが可能です。UPSの中には、アラームを鳴らして停電を知らせたり、専用のUSBコネクタを介してPCを即座にシャットダウンするように命令したりするものもあります。なお、ノートパソコンの場合は停電になってもバッテリーに切り替わるためUPSは基本必要ありません。
雷ガード付き電源タップは落雷対策として効果的ですが、直撃雷などによる強い電流から機器を保護することはできません。雷が近い場合は、念のためパソコンの電源や電話回線、インターネット接続回線は一旦抜いたほうが良いでしょう。
また、充電中のノートPCやスマートフォン、ゲーム機やルーターなどの電子機器も雷サージによって壊れる可能性があります。強い負荷によって機器の基盤などがショートすると、最悪火災に繋がる恐れがあるため注意が必要です。
とはいえ、雷が鳴るたびに全ての電子機器の電源を抜くというのは現実的ではないので、雷ガード付き電源タップやUPSの導入も効果的です。何十万円もするパソコンを一瞬でダメにしないためにも、落雷にはしっかり備えておきましょう。
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