西武の中村剛也(39)選手の勢いが止まりません。今年で22年目を迎える大ベテランは5/7(日)時点で7本塁打(リーグ2位)、14打点(リーグ8位)と絶好調です。「おかわり君」の愛称で知られ、過去には6度の本塁打王、4度の打点王に輝いているレジェンドは、40歳を迎える年に全盛期を「おかわり」となるのでしょうか!?
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5月7日の次点で通算461本のホームラン(歴代14位)を記録している剛腕の中村選手ですが、通算三振数で歴代1位を記録するなど三振の多さでも知られています。
4月29日の楽天戦でNPB史上初の通算2000三振という珍記録を中村選手は打ち立てています。中村選手に次ぐ三振数は清原和博選手の1955 三振、次点で谷繁元信選手の1838三振ですが、中村選手の特筆するべき点は三振率です。打席数あたりでどれくらい三振をしているかを見てみましょう。
中村選手 約26%(7727打席、2003三振)
清原選手 約21%(9428打席、1955三振)
谷繁選手 約18%(10336打席、1838三振)
この数字から見ると4打席に1度は三振をしている計算になります。通算三振数が2位の清原選手でさえ20%前後(5打席に1度)であることを考えると、ホームランアーチを描くために中村選手が空振りを恐れず毎試合フルスイングしてきたことの証明と言えます。
そのフルスイングこそが多くの本塁打を生み出し、本塁打王や打点王を獲得するに至ったのでしょう。
中村選手は三振数だけでなく、通算成績でNPB1位のものがもう1つあることをご存知でしょうか。
それが満塁本塁打を放った数であり、通算で22本となっています。
NPB通算満塁本塁打TOP3
1 中村剛也 22本
2 王 貞治 15本
3 藤井康雄 14本
3 中村紀洋 14本
球界のスーパーレジェンドであり、通算本塁打数1位となる868本を放った王貞治選手でさえ満塁本塁打は15本です。王選手の1.5倍近く本塁打を放っていることからも、中村選手の勝負強さが際立ちます。
三振を恐れない中村選手だからこそ、満塁の場面でも当てに行くバッティングではなくフルスイングをして結果を残すことができるのでしょう。その勝負強さは中村選手が起用される要因であり、結果として出場機会が増加して本塁打と三振数が積み上がります。
2015年を最後に、怪我の影響などもあり中村選手は本塁打王から遠ざかっていました。2019年に打点王こそ取得したものの、2020〜2022年の3シーズンはいずれの年も20本塁打に到達できず、タイトルとは無縁になっています。(2020年9本、2021年18本、2022年12本)
年齢的にも厳しいと思われていた今シーズンですが、4月12日のロッテ戦でシーズン1号ホームランを放つと4月28日からの楽天3連戦で3試合連続本塁打を放つなど復活を遂げました! 現在は本塁打ランキングでオリックスの杉本裕太郎選手に次ぐ2位に名を連ねており、久しぶりにタイトルを狙える位置に来ています!
三冠王に輝き、監督としても4度のリーグ優勝、1度の日本一に導いた落合博満氏も中村選手を評価しています。自身のYoutubeチャンネルにて「監督時代(2004〜2011)に活躍した選手でベストナインを組むなら?」という企画でサードに挙がった名前が中村選手です。落合氏は中村選手の選出理由について「ホームランが素晴らしい。理にかなった打ち方をしている。上から綺麗にボールを叩いている。」と述べています。
中村選手は175cm102kgというパワーヒッターな体系である上に、自身を「動けるデブ」と称するなどスピードや柔軟性といった高い身体能力を持ちます。恵まれたフィジカルや三振を恐れないフルスイングはもちろんですが、落合氏が絶賛するほどの効率的なバッティングフォームが相まって本塁打を量産できているのでしょう。
現在本塁打ランキングで2位の中村選手ですが、年齢のこともありスタメンから外れることも少なくなく、5月7日時点では規定打席に到達していません。規定打席未達で本塁打王を獲得した選手は元ヤクルトのバレンティン選手のみであり、少ない打席数でタイトルを獲得するのは至難の業です。
タイトルを獲得するには、今後規定打席に到達するほどに打席数を増やしていけるかということも重要になってきます。
通算本塁打数では461本と500本の大台も見えている中村選手、8年ぶりの本塁打王、そして史上9人目の通算500本を達成できるか注目です!
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