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公立校の教員に残業代を支払わないことを定める法律(給特法)の抜本的な見直しなどを求める現職の教員や有識者らの団体は4月28日、文部科学省がまとめた公立校教員の2022年度の勤務実態調査の結果(速報値)を受け、「残業時間は多少減ったが、理不尽な長時間労働は何一つ変わっていない」とする声明を発表した。
団体は現役の公立高教員、西村祐二さんらを中心に、教員の長時間労働の改善や給特法の「抜本的な改善」を国に求める署名活動を2022年度から展開してきた「給特法のこれからを考える有志の会」。これまで集めた署名を文科省や自民党などに提出してきた。
文科省が4月28日に発表した調査結果では、教員の平日1日あたりの勤務時間は小学校で10時間45分、中学校で11時間1分で、ともに前回の2016年度と比べて約30分減った。ただ、1カ月あたりの時間外勤務が文科省の定める上限基準(45時間)を超える教員は中学校で77.1%、小学校で64.5%を占めた。
団体は調査結果をもとに、教員が自宅に持ち帰った仕事を含めた1カ月の平均残業時間は小学校で82時間16分、中学校で100時間56分と推計。その上で、残業時間について「(前回調査と比べて)全国的に大きく減っていないということは、根本的な部分に問題があると考えざるを得ない」と指摘した。
1971年に制定された給特法では、教員の月給の4%を「教職調整額」として一律に上乗せして支給する代わりに、残業代は支払わないと定めている。同法により、教員の残業時間に見合った残業代が支払われない実態は、「定額働かせ放題」などと揶揄されてきた。
団体は「給特法を廃止し、公立教員も一般公務員と同等に労働基準法を適用することで『学校の長時間労働に確実な歯止めをかけること』を引き続き国に求める」と強調した。
文科省は教員の働き方改革や待遇改善について、文科相の諮問機関である中央教育審議会に諮問し、議論を始める方針だ。
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉
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公立校教員の勤務実態、「理不尽な長時間労働は変わっていない」。文科省の調査結果を受け、署名団体が声明
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