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体の線を隠すようなジャンパーを着た女性が、複数のランナーやバイク、車にエスコートされ、街中を颯爽と走るーー。
これはアディダスが3月に公開したキャンペーン動画「The Ridiculous Run(おかしなランニング)」の一コマ。女性がランニングする度に直面する現実を描き、認識と支援を呼びかけている。
この動画を見て、大袈裟だと思うかもしれない…。しかし、同社が日本を含む世界9カ国の男女9000人を対象に行った調査では、ランニング中に多くの女性が不安を感じていることが分かった。
回答した女性ランナーの92%は、ランニング中の自分の安全について懸念を感じていると述べ、69%はゆったりめのウェアを着用したり、守ってくれそうな誰かと走るなどの予防策を講じていると答えた。また、38%が実際に身体もしくは言葉でのハラスメントを経験したという。
男性の62%はこうした女性ランナーの安全問題を認識しているが、それを改善する責任は男性にあると考えている男性は18%にとどまった。
今回のキャンペーンは、女性に対する暴力の抑止を目指し、男性の意識啓発活動に取り組むNGO「White Ribbon」とのパートナーシップで実施された。同団体とは2022年にランニング中の女性のハラスメントと安全性に関する男性の意識啓発を目的とした「アライシップ・プレイブック」を共同開発・提供している。
アディダスは今後も、女性に対する嫌がらせや暴力をなくし、より安全でインクルーシブにランニングを楽しめるよう貢献していくという。
日本では4月から、ランニング中の安全など、女性ランナーが感じる様々な悩みにフォーカスしたセッションが予定されている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ランニングする女性に“護衛チーム”が伴走する「不思議な」広告。これが女性が直面する恐怖だ