「海にとって歴史的な瞬間」世界の海の30%を保護区にする公海条約、20年越しで合意

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国連が主導する政府間協議は3月4日、2030年末までに世界の海の30%を保護区にする合意に達した

この条約は「公海条約」と呼ばれている。どこの国にも属さない「公海」に生き物の聖域を作るのが狙いだ。

環境保護団体などは「海の生き物や、生物多様性の保護に重要な役割を果たす」として、合意を歓迎している。

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どんな条約なのか

ガーディアンによると合意に参加したのは193カ国。2030年までに世界の海の30%を保護区にして生物多様性を守るという内容で、そのための法的枠組みを整備する。

また、合意は2022年にカナダ・モントリオールで開かれたCOP15で採択された「30by30」達成に欠かせないと見られていた。「30by30」は、世界の陸地と海それぞれの30%以上を、2030年までに保護・保全するという目標だ。

ピュー・チャリタブル・トラストによると、公海は世界の海の3分の2を占める。

また、海は地球全体で蓄積された熱エネルギーの大部分を吸収し、地球温暖化の進行をやわらげる役割を担っている

しかし、公海では規制や監視が行き届いておらず、乱獲や開発、汚染、気候変動による酸性化などの問題が起きていた。

公海条約では、新たに保護区となる場所での漁獲量や海上交通、深海採掘などが制限される。

またCNNによると、深海採掘などの商業活動に対してに環境アセスメントを実施して与えうるダメージを事前に調査し、さらに参加国で海洋資源を分け合う。

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海にとって歴史的な瞬間

 国連で海洋保護の協議が始まったのは2004年であり、20年越しでの条約合意となった。

EU欧州委員会のビルギニユス・シンケビチュウス氏は、「私たちの海にとって歴史的な瞬間だ」と合意を歓迎。「公海条約は、私たちや未来の世代にとって必要不可欠な海の生き物たちと生物多様性を守るための極めて重要なステップ」とコメントした。 

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また、条約が効果を発揮するためには、各国が批准する必要がある。

国際環境NGOグリーンピース・ノルディックのローラ・メラー氏は「各国は正式に条約を採択・批准して、私たちの惑星が必要としている完全に保護された海の聖域を作らなければなりません。30by30を実現するための時間は限られています」と述べている

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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Satoko Yasuda