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なぜ私たちは「失恋ソング」が好きなのか。そこには科学的理由があった

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人は出会い、恋に落ちる。

それが交際に進展し永遠の愛になることもあれば、失恋し別れに至ることもある。

そんな時、そばに寄り添ってくれるのが「失恋ソング」だ。

元恋人からもらったネックレスを引きちぎりたい気持ちも、涙が枯れるまで泣きたい気持ちも、そしてそれを経て立ち直ろうとする気持ちも…失恋ソングを聴くとさらに溢れてくるのはなぜだろう。

なんと、その答えは科学にあるようだ。

神経科学者のアリス・グレイ氏は、なぜ失恋ソングが私たちの感情を盛り上げるのか教えてくれた。しかしその前にまず、私たちが恋をしているときに脳内で何が起こっているかを理解する必要がある。

「恋をしているときは、尾状核(びじょうかく)と呼ばれる脳の一部が活性化されます。これは脳内のドーパミン報酬経路の一部で、恋愛をするとやりがいを感じ、脳がその関係を続けさせようとするのです」とグレイ氏は話す。

「この快感経路は、ニコチン、薬物、セックス、食べ物などでも活性化されるので、恋愛にも中毒性があると感じるのです。失恋がつらいのもそのせいで、禁断症状のようなもの。気分を良くする中毒性のある化学物質が安定して供給されていたのに、それが突然枯渇してしまった状態なのです」

また、失恋がつらいのは、突然の快感喪失だけではない。失恋による「拒絶」という側面も影響を与えているという。

「人間は社会的な動物で、コミュニティから排除されないよう、拒絶を避けるように設計されています。だから拒絶を回避するように、私たちの脳には拒絶されることを苦痛と感じるメカニズムが組み込まれているのです」

また、矛盾しているようにも思えるが、失恋ソングが人と人を繋げてくれる理由もそこにあるそうだ。

「悲しい曲や失恋ソングなどを含め、音楽は脳内の共感や思いやりの経路を活性化し、人と繋がりたいという欲求を駆り立てます。友人と会ったり、新たな人と関係を築いたりすることは、失恋を乗り越えるための重要な要素です。だから音楽は、元恋人を乗り越えるときに、再び社交的になるために一歩踏み出すのを助けてくれます」

そう、音楽は実際に、人に会いたいと思わせることで、失恋後の落ち込みから抜け出す手助けをしてくれている。

それだけでなく、悲しい曲は失恋した心に共鳴し、同情の感覚を築き、共感をつかさどる脳中枢を活性化させるとグレイ氏は説明する。

「曲の中の感情と自分の体験が調和することで、誰かの体験と繋がっているという気持ちを増強するのです。その承認や共感という繋がりは、失恋の複雑な感情を処理し乗り越えるよう私たちを刺激します」

「失恋ソングの性質と、誰かと繋がりを感じることが合わさると、失恋によるネガティブな感情を癒し、回復への軌道に乗ることができるのです」

ハフポストUK版の記事を翻訳・編集します。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
なぜ私たちは「失恋ソング」が好きなのか。そこには科学的理由があった

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