費増税も必要だと主張している。
しかし、防衛費の増額は、本当に必要なのだろうか。それは、かなり怪しい話だ。なぜなら、無駄を残したま
までの増額だからだ。そして、浪費を続けるための増税だからである。
中略
なかでも陸上自衛隊の縮小は極めて有効だ。
中国との対峙は、軍事面では海上自衛隊の軍艦や航空自衛隊の戦闘機で行われることになる。戦車や大
砲の出番は、全くあり得ない。
そもそも、陸自は北海道でソ連と戦う態勢から抜け出せていない。先島諸島ほか、離島の戦いに最適化して
いない。
もし、陸上自衛隊を半分にすればどうなるか。陸自14万人の8割、10万人は、中国正面とは無関係の本州以
北にいる。その予算や人員を半分とするとどうなるか。
答えは、海、空の自衛隊を5割増やせる、である。従来の防衛予算は、おおむね5.5兆円前後であり、陸自の
予算は、そのうちの35%、2兆円を占めている。対して海自、空自の予算は、それぞれ25%程度の1.5兆円で
ある。陸自予算を半額にして、その分を振り向ければ、海、空はそれぞれ2.2兆円程度まで増やせる。これ
は防衛費を8.3兆円に増額したのと同じ効果である。
当然だが軍艦や戦闘機の数も5割増だ。それぞれ現状の70隻から110隻に、220機から330機まで増やせる
なのに、岸田政権はそのような努力を欠いている。むしろ、陸自の組織防衛に迎合しているようにみえる。い
ま進められようとしている防衛費増額は、陸自の無駄を残したまま軍拡をはかる発想だからだ。そのために
GDP比2%まで増額を進めようとしているのである。
防衛力の強化をはかるなら真面目にやれということだ。防衛費増や増税を持ち出す。それなら、その前にい
まの防衛費の中で努力を尽くせ、という話である。岸田政権は防衛力整備でも真面目ではない。やっている
フリだけなのではないか。 =つづく (文谷数重/元3等海佐・軍事研究家)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a151c2026f927467263485365814afd0685b012d
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マスコミ「対中国戦で役に立たない自衛隊を半減すれば増税する必要はない」