12歳の子役が「最低女優賞」ノミネート⇒批判殺到で撤回。過去にはいじめに苦しんだ子役も

『炎の少女チャーリー』主演の12歳の子役ライアン・キーラ・アームストロング

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ハリウッドの最低映画や俳優を選ぶ不名誉な「ゴールデンラズベリー賞(通称ラジー賞)」。1月に2023年のノミネーションが発表されたが、「最低女優賞」の候補の1人に12歳の子役が選ばれ、ネットでは批判が殺到した。

その後ラジー賞の運営は撤回し謝罪。さらに今後のルール変更も発表された。

過去には、ラジー賞を受賞し、その後学校でいじめに遭って引退を余儀なくされた子役もいる。

「なぜいじめのリスクにさらすのか」「ターゲットは大人であるべき」

ラジー賞は、ハリウッド最高の栄誉とされる「アカデミー賞」に対抗する形で毎年行われている。

今年の「最低女優賞」の候補の1人に、映画『炎の少女チャーリー』主演の12歳の子役ライアン・キーラ・アームストロングが選ばれた。アームストロングはこれまで、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり』や『ブラック・ウィドウ』などの人気作品にも出演してきた。

作品自体は映画レビューサイトRotten Tomatoesでは満足度は10%であり評判が芳しくないようだ。しかし、12歳の子どもを「最低女優賞」の候補としたラジー賞の運営には「意地悪で品がない」などと批判が殺到。

『ワンダヴィジョン』などに出演する子役のジュリアン・ヒリアードも「そもそもラジー賞は意地悪な賞だけど、子どもをノミネートするのは間違っている。なぜ、子どもをいじめのリスクにさらすのか」とTwitterに投稿した。

ジョー・ルッソ監督も「人々のがんばりを侮辱し続けるのであれば(するべきではないが)、ターゲットは大人であるべきだ」と怒りの声を上げた。


https://twitter.com/joerussotweets/status/1617587049909088256?ref_src=twsrc%5Etfw

こうした動きを受け、ラジー賞共同創設者のジョン・ウィルソンは25日に声明を発表した

「時として考えなしに物事を行い、非難を受けてから気づくことがあります。そもそも、ラジー賞が創設された理由はそこにあります。

11歳(原文ママ)のアームストロングを私たちの賞の候補にしたことに対する真っ当な批判は、我々がどれほど無神経であったかを気づかせてくれました」

声明では、アームストロングを「最低女優賞」の候補からは外すと明言し、さらに今後は18歳未満の俳優やフィルムメイカーは賞の候補としないと決定。「私たちは、決して誰かのキャリアをつぶすつもりはない」と釈明した。

『ホーム・アローン』で知られるマコーレー・カルキンも受賞候補に

マコーレー・カルキン 左:1990年、右:2018年撮影

ラジー賞が子役を受賞候補にしたのは今回が初めてではない

『ホーム・アローン』で知られるマコーレー・カルキンは、1994年に『リッチー・リッチ』などに出演した際に「最低男優賞」の候補に選ばれていた。

ジェイク・ロイド 左:1999年、右:2001年撮影

また、1999年公開の『スター・ウォーズ エピソードI/ファントム・メナス』でアナキン・スカイウォーカーを演じた当時8歳のジェイク・ロイドはラジー賞の「最低助演男優賞」を受賞した。ロイドは、映画出演とラジー賞受賞後、学校で陰湿ないじめに遭い、俳優業からも遠ざかったことを明かしている。ロイドは当時を「まるで生き地獄だった」と振り返っている。

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Yuki Wakata