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もうもうと広がる煙と散乱するガレキの中で、「大丈夫か?」と声をかけられた撮影者は「多分」と返答した。ウクライナの首都キーウで現地時間12月31日、朝日新聞映像報道部に所属する関田航(せきた・わたる)記者が撮影した映像だ。
■「救急車のところへ行く、OK?」
ウクライナの首都キーウで関田さんらが滞在中のホテルに、ロシア軍のミサイル攻撃があった直後の映像だ。朝日新聞デジタルによると、ホテルの敷地内の屋外にいた関田さんは、がれきの破片があたり、右足のふくらはぎにけがをしたという。
「救急車のところへ行く、OK?1分か、2〜3分だ」。救助隊員らに声をかけられながら、移動する。激しい痛みを抱えていたはずだが、その間もカメラを回していた。同僚の国末憲人・編集委員が付き添っている。
国末さんは「救急車が手配され、関田記者に付き添うためホテルの外に出て振り返ると、6階建てホテルの片隅が、上から下まで数部屋分が跡形もなく崩壊していた」と振り返っている。
■「脚はまだ痛みますが、元気です」ひとまず帰国の途へ
ウクライナのトカチェンコ文化情報相は1月1日に、破壊されたホテルの映像などと共に、右脚を負傷した関田さんとみられる人物が両脇を抱え上げられて救急車に運ばれる写真を投稿している。
‼️During the attack against Ukraine today, there are dead and wounded. Japanese journalist Wataru Sekito from The Asahi Shimbun was injured. The Palace «Ukraine» in the center of the capital and a number of residential buildings in different areas of the city were damaged. pic.twitter.com/PQjXoTsh6u
— Tkachenko Oleksandr (@otkachenkoua) December 31, 2022
ウクライナ国営通信によると、キーウのクリチコ市長は「12月31日のロシアによる首都攻撃の結果、1人が死亡し、22人が負傷、15人が病院に搬送された」と報告している。
今回の攻撃で負傷した関田さんは「脚はまだ痛みますが、元気です」と日本時間1月3日、公式Twitterで無事を報告した。ひとまず帰国するが「これからもウクライナ情勢を注視していきたい」と意欲を新たにしている。
添えられた現地の写真には、雪が積もる暗闇の路上に座り込む子どもの姿が写されていた。
滞在先のホテルがロシアに攻撃され右脚を負傷し、多く方にご心配をおかけし、また励ましの言葉をいただきました。ありがとうございます。脚はまだ痛みますが、元気です。ひとまず帰国します。これからもウクライナ情勢を注視していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 #Ukrainepic.twitter.com/lWcH4KN945
— 関田 航 (@watarusekita) January 3, 2023
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
負傷後もカメラを止めなかった。ウクライナのホテルで攻撃を受けた関田航さんの記者魂【動画】