生活費月8万円以下・足立区在住の外国人「日本語分からず、生活保護も受けられず…」
物価高騰で、特に生活弱者と呼ばれる人たちの暮らしは困窮を極めています。そのなかには、日本で暮らす外国人も。(略
足立区在住の外国人、1割が「日本を離れたい」
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家族構成や住居の状況などで変わりますが、世帯年収100万円未満、月々8万円に満たない生活費で暮らしている外国人が10世帯に1世帯という水準。生活保護の水準となる最低生活費は、足立区の場合、40代単身者で13万円強(生活扶助基準額と住宅扶助基準額の合計)で、年収150万円ほどないと苦しいという水準。また未就学児1人と両親という組み合わせであれば、最低生活費は23万円弱で、世帯年収280万円弱が生活保護を受けるかどうかのラインとなります。
東京都福祉保健局『福祉・衛生 統計年報(令和2年度)』によると、東京都の外国人は53万9,342人で、外国人の保護率(人口1,000人あたりに対する生活保護の被保護人員数)18.7%。東京都区部の保護率は21.3%なので、それよりは低い水準となっています。
では外国人の日本での暮らしが豊かなのかといえば、前述の世帯年収の分布からも分かる通り、厳しいというのが現状。そうでありながら、保護率が平均を下回るのは、「言葉の壁」が大きいと考えられます。同調査で年金の加入状況を聞いたところ、「公的年金に入っていない・分からない」が17.4%いました。その理由を聞くと、「負担が大きい」48.3%に続き、「制度が分からない」が29.7%。複雑な制度体系に加え、日本語も不自由となると、未年金状態になるのも仕方がないことかもしれません。同じことが、生活保護でもいえます。必要とする支援が届かない状況にあるのです。
また外国人への生活保護については、日本人の感情という問題も。生活保護法では「生活保護は日本国民を対象とする」としていますが、一部の外国人は税金を払っていることも考慮し、生活保護法が準用されるのが原則となっています。しかし、「外国人は適用外だろう」という声は少なからずあります。さらに入国が認められた直後に生活保護の申請を行った結果、一度は認められたというケースなども大きく報道され、外国人が生活保護を受けることへの拒否感につながっています。
拒否感の元となったニュースの多くが誤報という事実はあるものの、「法律では対象外であるものの、法律を準用する」というなんとも分かりづらい運用であることも、批判が高まる原因のひとつ。現状のままでは、貧困で社会から孤立する外国人の増加を止められそうもありません。
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[幻冬舎 2022.12.10]
https://news.yahoo.co.jp/articles/25c08a4aebf9838d31a53020e59c7985ed0e48d4
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