初期のiPhoneやMacなどの多くの製品をデザインしてきたジョニー・アイブの退社以降、Appleの製品デザインチームに起こった変化について、同社に詳しいメディア「Patently Apple」が解説しています。
◆ 関連:罰金28億円「充電器なしのiPhone売っちゃダメ」Appleの〝言い訳〟も全却下*Category:テクノロジー Technology *Source:Patently Apple ,MacRumors ,Jony Ive(Wikipedia) ,Apple Australia
ジョニー・アイブはスティーブ・ジョブズとともにApple製品のデザインを作り上げてきた人物です。ジョブズとアイブは非常に親密な関係だったことが知られており、ジョブズがCEOだった時代のAppleでは、アイブのデザインチームが強い影響力をもっていたと言われています。
しかし、ティム・クックがCEOになってから状況は一変しました。2019年にアイブはAppleを退社し、Appleを主要クライアントとして仕事をするLoveFromという独立した会社を立ち上げると述べました。
さらにアイブが去った後、その職を担ってきたエヴァンス・ハンキーは先月、Appleに退社を通告しました。ハンキーは約20年間会社にいましたが、製品デザインチームのトップとしての彼女の在職期間はたった3年です。
なお、Appleは先月、ハンキーが移行期間と次のデザインチーフの発表まで留まることを表明しています。また同社はAppleのデザインチームについて「数十年の経験を持つ強力なリーダーが揃っている」とアピールしていました。
しかし、経済紙記者のマーク・ガーマン氏は「Appleのデザインチームの離職率が、製品設計の責任者(アイブ)から引き継ぐ努力を妨げており、長期にわたる成功の鍵であるチームの指揮はぽっかりと穴が開いた状態になっている」と指摘しています。
ここ数年で、Appleはアイブの下で働いていたシニアデザイナーの大半を失っており、その多くはアイブの新会社であるLoveFormに移ってしまいました。また2022年7月には、Appleはアイブとの契約を終了しています。この現状で、Appleはハンキーの後任探しに苦戦しているそうです。
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スティーブ・ジョブズの〝デザイン魂〟継承者不在、Apple「人材流出」の深刻度
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