自衛艦旗には太平洋戦争当時の旧日本軍の軍旗だった旭日旗が使われるため、韓国内では観艦式への参加を巡り論争が起きており、波紋が広がりそうだ。
国防部は観艦式への参加について、日本主管の国際観艦式にこれまで韓国海軍が2回参加した事例があることや、国際観艦式と関連した国際慣例などを総合的に考慮して決めたと説明した。
公式発表に先立ち政府高官は同日、聯合ニュースの取材に対し、午前に開かれた国家安全保障会議(NSC)常任委員会で観艦式への参加を暫定決定したと明らかにした。
国防部は、観艦式に合わせて開かれる捜索・救難を目的とした多国間共同訓練や、約30カ国の海軍高官が出席する西太平洋海軍シンポジウム(WPNS)への参加は、「友好協力の増進だけでなく、韓国海軍が周辺国や国際社会と海洋における安全保障を巡る協力を強化する良い機会」と説明した。
また「最近の北の相次ぐ挑発によって厳しくなった朝鮮半島周辺の安保状況を踏まえ、韓国海軍が今回の国際観艦式に参加することで生じる安保上の含意を最優先に考慮した」と強調した。
韓国は今回の観艦式に戦闘艦ではなく、最新鋭の軍需支援艦「昭陽」(1万1000トン級)を派遣する。
同艦は29日に南部の鎮海港を出て、来月1日に日本の横須賀港に入る予定だ。予行演習に続き、6日の国際観艦式の本行事に参加した後、参加国の艦艇と7日まで多国間共同訓練を行
軍関係者は軍需支援艦を派遣する理由について、捜索・救難を目的とした訓練に戦闘艦を送る必要はないと判断したとし、「朝鮮半島の周辺状況を考慮した」と説明した。
観艦式への参加決定前にWPNSへの出席を発表していた李鍾皓(イ・ジョンホ)海軍参謀総長はWPNSだけでなく観艦式と共同訓練にも出席する。
観艦式への参加を決定した政府の判断に反発が起きる可能性と関連して軍の関係者は、「海上自衛隊旗は1953年から使われ、中国を含む国際社会がこれを正式に受け入れている点など国際慣例を考慮した」と説明した。
NSC常任委でも参加を巡り賛否が入り乱れたが、政府はこれまでの世論の動きを見極めつつ、各界の専門家などの意見を取りまとめたうえで決定したという。
軍関係者は「さまざまな側面を考慮したが、北の挑発が続いていることを考慮せざるを得なかった」とし、「観艦式の側面だけを見れば誤解の余地があるが、シンポジウムに約30カ国が参加し、多様な議題について話し合うという側面もある」と説明した。
yugiri@yna.co.kr
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