9月20日から開催されていたファッションの祭典、ミラノ・ファッションウィークが26日に閉幕した。
数々のショーの中でも、出演した全てのモデルが転倒して話題となったのが、イタリアのサステナブルブランド、AVAVAVだ。
実は、モデルたちの転倒はアクシデントではなく全て演出。
「Looking Rich(金持ちルックス)」をコンセプトとしたこのコレクションは、ファッションにおけるステータスへの執着を描写し、転倒することでその脆さを表現した。
クリエイティブ・ディレクターのBeate Karlsson氏はInstagramで、自身もかつてお金を強く欲していたことを明かし、「お金持ちに見えたい・感じたい」、そして「それをありえない程のレベルで表現したい」と感じたという。
「フェイクな豊かさが溢れる一方、それらは一瞬で崩れ落ちることもあるーー。そんな今の時代に、この『お金持ち』という哀れなコンセプトや、浅薄なファッションを揶揄したいと思いました」
ランウェイでは、キラキラのドルマーク($)の付いた水着や有名ブランドのモノグラムが目立つドレス、高級時計ロレックスから作られたネックレスなど、「お金持ち!」と強く主張するファッションが次々と登場した。
モデルたちの「転倒」の意味についてKarlssonさんは、「今の世代は、フィルター通じて作り上げたフェイクな日常の一部をSNSにあげるのは簡単です。でも、それが崩れるのも一瞬です」と述べ、「ショーでの転倒は、まさにそれを表現しています。転倒して地面に崩れると、現実が一気に押し寄せるのです」とVogueに語っている。
そんなKarlsson氏もショーの最後に登場し、モデル同様に転倒する姿を見せ、観客を沸かせた。
ーーー
ひとりひとりが、サステナブルな地球環境の中で、自分らしく生きていくためにーー。
ハフポスト日本版は「SDGs」「多様性」「働き方」の三つのテーマを大きな柱としています。時事ニュース、企画特集や個人の声を拾い上げるオピニオンなど多様な記事を発信し、ハフポストの記事から会話を始めること、多くの関係者と協力しながら社会問題を解決することを目指していきます。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
モデルが全員転倒したランウェイ。伝えたのは「フェイクな豊かさ」の軽薄さ
1: 通りすがりのコメンテータ…