9月27日に実施が予定されている安倍晋三元首相の国葬。国内では実施に反対する人らがデモ活動を行うなど、賛否が分かれている。
松野博一官房長官は22日の記者会見で、安倍元首相の国葬に218の国・地域などから約700人が参列する予定と発表した。国内からは約3600人が参列予定で、総参列者の総数は4300人ほどとなる見通しとなっている。
特に注目されているのが海外の要人の出席だ。日本時間の25日にはカナダのトルドー首相が欠席を表明したと報じられた。これで主要7カ国(G7)の「首脳」は全員が参列しない見通しとなった。
出席する国や地域の要人について改めてまとめた。
トルドー首相は災害対策で国葬の出席取りやめ
カナダは現在、ハリケーンから暴風雨に変わったとされる「フィオナ」による自然災害に見舞われている。
テレ朝newsによると、カナダのトルドー首相は24日、「非常に危険なままだ」と改めて警戒を呼び掛けた上で、「できるだけ早く被害地域に赴きたい」として、安倍元首相の国葬への出席を取りやめると表明したという。
トルドー首相は21日、公式Twitterで安倍元首相の国葬への出席を表明していた。トルドー首相の欠席表明により、G7の「現職の首脳」が出席する見通しは無くなった。
Prime Minister Abe Shinzo was a dedicated, visionary leader who brought Canada and Japan closer together. Later this week, I’ll travel to Japan to attend his funeral – and to reaffirm Canada’s commitment to our partnership with Japan. More details here: https://t.co/OBB0I48POB
— Justin Trudeau (@JustinTrudeau) September 21, 2022
218の国・地域から参列。出席する海外からの要人は?
外務省は22日、「故安倍晋三国葬儀への参列:各国・地域・国際機関等の名称及び代表者名」と題して情報を公開した。218の国・地域からの参列が見込まれているという。
主要7カ国(G7)で現職の“首脳級”の来日が予定されているのは、アメリカのハリス副大統領のみとなっている(※トルドー首相は記載があったが、発表後に欠席が表明されたため)。
中国からは万鋼・全国政治協商会議副主席、台湾からは蘇嘉全台湾日本関係協会会長が、ロシアからはシュビトコイ大統領特別代表(国際文化協力担当)が参列する見込みだ。民主化の弾圧で批判を浴びているミャンマーは、駐日大使や駐日国際機関代表らが参列する国としてリストに上がっている。
また、国際機関では国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が参列予定となっている。
外務省によると、22日の時点では、海外から代表が参列する国・地域・国際機関等が117で、海外からは参列しないが駐日大使・駐日国際機関代表等が代表として参列する国・地域・国際機関等が101だった。
公表されている海外から「代表」が参列する国・地域は、以下の通り。(※このうち、欠席を表明したカナダのトルドー首相と国際機関の記載は除いた)
─国 (アジア)─
バングラデシュ人民共和国 モメン外務大臣及び夫人
ブータン王国 ソナム・デチェン・ワンチュク王女
ブルネイ・ダルサラーム国 マスナ王女(外務省無任所大使)及び夫君
カンボジア王国 フン・セン首相、ソック・チェンダサオピア首相補佐特命大臣、 スリー・タマロン首相補佐特命大臣、カオ・キムホン首相補佐特命大臣
中華人民共和国 万鋼中国人民政治協商会議全国委員会副主席
インド共和国 モディ首相
インドネシア共和国 マルフ・アミン副大統領及び夫人
ラオス人民民主共和国 ソーンサイ副首相及び夫人
マレーシア アズミン・アリ上級大臣兼国際貿易産業大臣
モルディブ共和国 シャーヒド外務大臣
モンゴル国 オヨーンエルデネ首相、バトツェツェグ外務大臣、チョイジルスレン エネルギー大臣
パキスタン・イスラム共和国 アーシフ国防大臣
フィリピン共和国 サラ・ドゥテルテ副大統領兼教育大臣
大韓民国 韓悳洙国務総理、鄭鎮碩国会副議長
シンガポール共和国 リー・シェンロン首相及び夫人
スリランカ民主社会主義共和国 ウィクラマシンハ大統領
タイ王国 ドーン副首相兼外務大臣
東ティモール民主共和国 マグノ外務・協力大臣
ベトナム社会主義共和国 フック国家主席
─国 (大洋州)─
オーストラリア連邦 アルバニージー首相、ハワード元首相、アボット元首相、ターンブル元首相
ナウル共和国 ジェレミア外務次官
ニュージーランド ウッズ エネルギー資源大臣
パラオ共和国 ウィップス大統領、レメンゲサウ前大統領
パプアニューギニア独立国 マラペ首相、マル国際貿易・投資大臣
ソロモン諸島 マエランガ副首相兼インフラ開発大臣
トンガ王国 トゥイアフィトゥ国土・天然資源大臣及び夫人
─国 (北米)─
アメリカ合衆国 ハリス副大統領
─国 (中南米)─
アンティグア・バーブーダ マシュー教育・スポーツ大臣
アルゼンチン共和国 フィルムス科学・技術・イノベーション大臣
チリ共和国 アウマダ外務省国際経済関係次官
コロンビア共和国 アルコセル大統領夫人
キューバ共和国 マレーロ首相
ドミニカ共和国 ヌニェス外務省官房長
エルサルバドル共和国 ヒル外務大臣
ホンジュラス共和国 レイナ外務・国際協力大臣
ジャマイカ バートレット観光大臣
メキシコ合衆国 エブラル外務大臣及び夫人
パナマ共和国 モイネス外務大臣
─国 (欧州)─
アルメニア共和国 アルシャキャン国民議会副議長
ベルギー王国 ドーズ上院議長
キプロス共和国 ディミトリウ国会議長
チェコ共和国 スコペチェク下院副議長
デンマーク王国 ダム・クリステンセン議会議長 エストニア共和国 ラタス国会議長(前首相)
フィンランド共和国 ハーヴィスト外務大臣
フランス共和国 サルコジ元大統領
ドイツ連邦共和国 ヴルフ元連邦大統領
ギリシャ共和国 ヴァルヴィチオティス外務上級副大臣及びパートナー アイルランド ハケット土地利用・生物多様性担当国務大臣
イタリア共和国 メッサ大学・研究大臣、レンツィ元首相
カザフスタン共和国 トレウベルディ副首相兼外務大臣
コソボ共和国 クルティ首相、ムラティ財務・金融・労働大臣
リトアニア共和国 バルチーティーテ官房長官
ルクセンブルク大公国 ベッテル首相
マルタ共和国 ボージュ外務・欧州・貿易大臣
オランダ王国 フックストラ副首相兼外務大臣
ノルウェー王国 ヴィットフェルト外務大臣
ポーランド共和国 コヴァルチク副首相兼農業・農村開発大臣
ポルトガル共和国 フェロ・ロドリゲス前共和国議会議長
モルドバ共和国 ガブリリツァ首相、ブディアンスキ財務大臣
ルーマニア チョラク下院議長、チウカ首相
ロシア連邦 シュヴィトコイ国際文化協力担当大統領特別代表
セルビア共和国 ブルナビッチ首相
スロベニア共和国 クラコチャル=ズパンチッチ国民議会議長、ツェラル元首相
スペイン王国 ヒル上院議長
スウェーデン王国 ハルベリ貿易・北欧大臣
スイス連邦 ブルカルテール元連邦大統領
トルクメニスタン ベルディムハメドフ人民評議会議長(前大統領)及び夫人
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 クレバリー外務・英連邦・開発大臣、メイ元首相
ウズベキスタン共和国 サファーエフ上院第一副議長
─国 (中東)─
バーレーン王国 サルマン皇太子兼首相、ザヤーニ外務大臣
イラン・イスラム共和国 オウジ石油大臣
ヨルダン・ハシェミット王国 アブドッラー2世国王、ガーズィ王子
クウェート国 アフマド・ナーセル外務大臣
オマーン国 マアシャニー宮内省顧問
カタール国 タミーム首長
サウジアラビア王国 ファイサル外務大臣
トルコ共和国 チャヴシュオール外務大臣
アラブ首長国連邦 ハーリド アブダビ執行評議会委員兼執行事務局長、 ジャーベル産業・先端技術大臣兼日本担当特使
─国 (アフリカ)─
ベナン共和国 ワダニ経済・財務担当国務大臣
ブルンジ共和国 シンギロ外務・開発協力大臣
コモロ連合 アザリ大統領及び夫人、ドイヒール外務・国際協力大臣
コンゴ民主共和国 ルトゥンドゥラ副首相兼外務大臣、ムワンド計画大臣(国務大臣)
エジプト・アラブ共和国 エルワジール運輸大臣
エスワティニ王国 マスク副首相及び夫人
ガボン共和国 オスカ・ラポンダ首相、ムサ・アダモ外務大臣
ガンビア共和国 タンガラ外務・国際協力・在外ガンビア人大臣
レソト王国 マジョロ首相及び夫人
モロッコ王国 アハヌーシュ首相
南アフリカ共和国 シスル観光大臣
トーゴ共和国 ニャシンベ大統領、ベベニ農業・畜産・農村開発大臣、 ミジヤワ保健・公衆衛生・普遍的医療アクセス大臣、ミヴドール投資促進大臣
タンザニア連合共和国 マジャリワ首相
ジンバブエ共和国 モハディ元副大統領
─地域─
パレスチナ ハムダッラー前首相
台湾 蘇嘉全台湾日本関係協会会長
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
安倍晋三元首相の国葬、G7首脳は一人も出席せず。カナダのトルドー首相が欠席表明【海外からの代表出席者一覧】