《件の放送内容は、吃音者に対する差別と偏見を助長するものであり、再発防止と番組制作の基準・指針の見直しを要求しました》
8月1日、NPO法人・日本吃音協会は公式ツイッターでTBSの人気バラエティー番組『水曜日のダウンタウン』の7月6日の放送内容を受けて抗議文を送ったことを報告した。
(略)
■吃音協会が番組に出してはいけないと言っているようなもの
《このような抗議で彼らの活躍の場が減ってしまう方が余程彼らに対して失礼》
《決して「差別と偏見を助長」しているようなものでは無かった。これはNPO法人日本吃音協会がインタレスティングたけし氏をお笑い番組には出してはいけないと言っているようなもの》
「これまでもバラエティー番組の不用意な差別ネタを受けてBPOに訴えに出る団体はいましたが、今回の抗議はいささか過剰にも思えます。というのも、番組自体は吃音をバカにするような切り口でもなかったし、先輩芸人のチャンス大城さんがそこをイジったわけでもない。単にインタレスたけしさんが吃音の芸人さんだったというだけの話」(テレビ誌ライター)
この反響は本人にも届いていたようで、渦中のインタレスティングたけしは抗議が行われた翌日に自身のツイッターを更新。協会のツイートを引用し「またテレビジョン出たい!!」と協会の意見とは異なる発信している。また、全盲に近い弱視の漫談家で『R-1ぐらんぷり2018』優勝者の濱田祐太郎もツイッターでこのように持論を展開した。
《バラエティーで障害のことをネタにするとすぐ関連団体が『差別を助長する』と抗議する。そうなるとテレビ局やスポンサーは障害者を使うのはやめようってなる。当然差別は良くない、だから俺はテレビ局にもスポンサーにも関連団体にも言う。障害者にテレビでお笑いをさせないことこそが差別やろう》
まさに“逆炎上”といった様相の日本吃音協会にさらなる延炎が……。
■HPに掲載された“差別表現”
「この騒動を受けて同協会のHPにアクセスが集中したのですが、そこに掲載されている“企業理念”の文章があまりに酷いと話題になっているのです」(ウェブメディア編集者)
そこにはこのように書かれていた。
《120万人。 この数字は日本人の吃音当事者のおおよその総数です。「生まれてこなければよかった。」この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。私たち日本吃音協会(SCW) は、 120人の吃音当事者の声を拾い、そしてカタチにします。120万人の想いを紡ぎ、そして未来へ繋ぎます》
「この“生まれてこなければよかった”という文言がネット上で大きな話題になりました。自身も吃音だというツイッターのユーザーからは次々と《「生まれてこなければよかった。」なんて1秒たりとも思ったことはない》といった声を上がっています。この決めつけともとれる偏見に満ちた文言に対して、抗議をすると表明しているネットユーザーも散見されています。きっとたくさんの問合せがきているでしょうね」(同・ウェブメディア編集者)
すると、8月3日、HP上でこの問題表現はひっそりと削除されたのである。現在は先に引用した文章から《「生まれてこなければよかった。」この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。》の文言が取り除かれたかたちで掲載されている。関係者は語る。
「批判の問合せもあったことから、文言は13時すぎまでに削除したそうです」(NPO関係者)
しかし、誤解されている部分もあると嘆く。
「もちろん差別の気持ちがあってそう書いていたわけではないそうですよ。あくまで“吃音であることに肯定的ではないよね”という話で。HP上では吃音歴38年の理事長のコメントとして、《『吃音で生まれてこなければよかった』これほど悲しい言葉はありません》と綴っています。それにしても、『生まれてこなければよかった』は確かに言葉足らずではありましたね……」(同・NPO関係者)
今回の騒動の関係者すべてに悪意を持った者などいないと信じたい──。
(全文はソースでご確認下さい)
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