イギリスの人気ロックバンド「クイーン」のギタリスト、ブライアン・メイさんが7月14日、英国立ハル大学から名誉理学博士号を授与された。
ツアー中のためオンラインでの参加となったが、大学関係者や卒業生に向かって行ったスピーチが反響を呼んでいる。
メイさんは1947年7月19日生まれの74歳。1965年にインペリアル・カレッジ・ロンドンで物理学者としてのキャリアをスタートさせた。1970年代からはクイーンのギタリストとして活動しており、2007年に天体物理学の博士号を取得した。
2020年にツアーで来日した際には京都市の天文台を訪れるなど、研究熱心な姿が知られている。
メイさんはスピーチで、自身の学者としての長いキャリアを振り返ってこう述べた。
「物理学者としてのキャリアをスタートさせたとき、40年の音楽活動によって、天体物理学の博士号取得が2007年まで遅れることになるとは思いもよりませんでした。しかし、私の痛烈な情熱は衰えることなく、また、学問の道を極めたいという気持ちも変わりませんでした」
「道を歩んでいて一時的な中断に直面したとしても、時には忍耐が必要なこともありますが、望みは実現できるのだと分かってもらえると思います」
さらに、不安を持つ若者に対して力強いアドバイスも送った。
「皆さんの中には、キャリアの不安に直面している方もいらっしゃるのではないでしょうか。当たり前のことですが、私がそうであったように、唯一の正しい道というのはありません。私からアドバイスするなら『一歩踏み出すなら、大きく踏み出して』ということです。 いつでも戻って、違う大きな一歩を踏み出すことだってできるのですから」
忙しい音楽活動を経ても、自身の研究に対する情熱を失わなかったメイさん。
このスピーチがSNSでシェアされると、「どの角度から見てもかっこいい」「胸に来る」などと反響が広がっている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「唯一の正しい道はない」ブライアン・メイ、名誉理学博士号を授与されスピーチに反響