「告白」などの作品で知られる小説家・湊かなえさんの「母性」が映画化され、物語の主役となる母と娘を戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが演じることがわかった。
「母性」は湊かなえさんが「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」と語る作品。6月6日現在で累計発行部数100万部を超えている。
11月23日に公開される映画では、母性を持てず、娘を愛せない母・ルミ子を戸田恵梨香さんが演じる。
戸田さんはドラマ『ライアーゲーム』(フジテレビ系)『SPEC』(TBS系)『コード・ブルー』(フジテレビ系)などの大ヒットシリーズやNHK連続テレビ小説『スカーレット』などに出演した経歴を持つ。
母性を求め母に愛されたい娘・清佳を演じる永野さんは、ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)やNHK連続テレビ小説『半分、青い』などに出演している。2021年に公開された『そしてバトンは渡された』では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した。
2人はテレビドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」で先輩・後輩役として共演し息の合った掛け合いが話題となった。本作で初めて挑戦する「母娘役」に期待が高まっている。
■映画のあらすじは?
映画『母性』のあらすじは、公式サイトで次のように紹介されている。
「女子高生が自ら命を絶った。その真相は不明。事件は、なぜ起きたのか?普通に見えた日常に、静かに刻み込まれた傷跡。愛せない母と、愛されたい娘。同じ時・同じ出来事を回想しているはずなのに、ふたりの話は次第に食い違っていく…」
母と娘がそれぞれ「秘密」を語り、事件をめぐる衝撃の結末に迫っていくーーという物語だ。
■戸田恵梨香さん(「ルミ子」役)コメント
ーーオファーを受けた理由について
私自身の年齢や経験を考えると娘の清佳に近く、ルミ子を演じるには演技力含め全ての要素が足りないと感じました。素直にその気持ちを伝えたところ、作品の構成から役についての事や目的、目標、そして何故私なのかをとても丁寧に説明して頂きました。その熱い想いを一緒に背負いたいと思い、お引き受けしました。
ーー役柄への思い、役作りについて
ルミ子は母への想いが強く、母の世界の中で生きている女性です。
脚本のト書きに「母と似た格好をしたルミ子」と書かれていたので、クランクインする前に母役の大地さんの声や喋り方、佇まいを目に焼きつける事が唯一ルミ子に近づける方法でした。
ルミ子自身が自分に気づいていないところもあり、試行錯誤を続けましたが本当に難しい役でした。芝居には正解がないと言われていますが、未だに探している自分がいます。もうクランクアップしたのに。笑
ーー永野芽郁さんとの共演の感想
透き通る肌や目、心には「支えてあげたい」「守ってあげたい」と思わせる力があり、私個人の母性が邪魔をしてとても苦労しました。笑 とは言ったものの真っ直ぐな目からは清佳を彷彿させる強さと説得力があり、すんなり溶け込む姿を見て、益々私を勇気づけてくれました。本当に頼れるペアです。
■永野芽郁さん(「清佳」役)コメント
ーーオファーを受けた理由
戸田恵梨香さんと共演できること。
湊かなえさんの作品に出演できること。
それが私の中の決め手でした。
ーー役柄への思い、役作りについて
脚本を読んで「難しいな、どうしようかな」と思いました。
清佳とルミ子は親子なのに、私の知っている親子像とは違って戸惑いましが、清佳の内側にある強さや、母に対しての思いを自分なりに考えながら撮影に挑みました。
完成作を観た今でも、清佳の解釈は合っていたのだろうかと不安に思うところはありますが…
母と、自分と、向き合い続けた撮影期間でした。
ーー戸田恵梨香さんとの共演の感想
今作で初めて共演させていただけることになり、とても嬉しかったです。
ルミ子を演じている時の雰囲気は普段のお人柄とは全く違って、間近で見ていて圧倒されました。私が疑問に思うことまでも一緒に解消してくれる心強すぎる方でした。
戸田さんの役と向き合う姿を見て、私自身とても影響を受けました。またお芝居をしている戸田さんを間近で見たいです!
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戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが「愛せない母と愛されたい娘」を演じる。湊かなえさん渾身の作品『母性』とは?