重病やクーデター情報について「西側を攪乱する偽情報の可能性はゼロではないが、ロシアの情報機関が
積極的に都合の悪い情報を流しているのではないか」とみるのは、ロシア政治に詳しい筑波大名誉教授の中村逸郎氏だ。
ロシアの諜報機関には連邦保安局(FSB)、対外情報庁(SVR)、軍参謀本部情報総局(GRU)がある。
「ロシアの諜報機関はポスト・プーチンをにらみ、自らに都合のいい体制づくりに着手し始め、主導権争いになっている。
プーチン氏は諜報機関の離反を把握していても、制止や粛清を実行すれば、離反者が増えるという負の循環に陥っている」との見方を示す。
9日の対独戦勝記念日を境に、有力な後継候補も浮上した。中村氏はこう語る。
「戦勝記念日の映像で、プーチン氏がドミトリー・コバリョフ氏という36歳の男性と親しく話す姿が見られ、
ロシア国内では後継者のお披露目ではないかとの憶測が飛び交っている。
同氏はオリガルヒの息子で、大統領府の局長級とされ、プーチン氏とはホッケー仲間とされている」
交代の時期までささやかれている。6月12日の「ロシアの日」という祭日だ。1990年にはロシア共和国の国家主権の宣言が採択され、
91年には初の大統領選が行われた日だ。
「プーチン氏は退陣し、院政を敷きたいと考えている。大統領令でコバリョフ氏を大統領代行に据えて『終戦宣言』を行わせ、
数カ月後に大統領選を実施する可能性がある」と中村氏は語るが、スムーズな禅譲が実現できるかどうかは不確実だという。
「コバリョフ氏と仲が良いFSBが、プーチン氏を説得したとの情報もある。だが、GRUなど他の諜報機関がコバリョフ氏に不満を持てば、
大統領選で野党勢力を支援する可能性もある」と中村氏は指摘した。
https://www.zakzak.co.jp/article/20220518-OB2L3D2YJFOGZOOHQMICQ6QHAI/
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プーチン大統領「戦争もう飽きた。後は後継者に任せる」