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百貨店のコスメ店員、性被害の実態は。「手相見てあげる」と手を握られる、警備員が“出待ち” 店側も対策

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「手相見てあげるから手を貸して」

化粧品メーカーの美容部員として、関西地方の商業施設内の販売店で接客していたはなさん

3年ほど前、40代くらいの男性客に、パーテーションの隙間から腕を引っ張られた。

手を握られたまましばらく離してもらえず、「(男性客の)気が済むまで手のひらを眺められた」という。

「会社からは当時、『お客様には丁寧に接しなければいけない』としか習っていなくて、どうしたら良いか分かりませんでした」

「何か(手相の結果が)分かりましたか」と尋ねても曖昧に濁され、男性客は商品を購入せず退店したという。

2022年3月には、従業員や他の客への迷惑行為で百貨店から「出入り禁止」になっている別の男性客に誤って会釈したことがきっかけで、その後つきまとわれるようになった。

「その男性は売り場の周りを一日中ぐるぐると回っていました。『今の時刻は何時ですか』『駅の方向ってどっちですか』など、何度も声をかけられて怖かったです」

はなさんは警備員に報告し、男性客を店外に連れ出してもらったという。つきまといは2週間ほど続いた。

* *

化粧品の販売員や美容部員から、来店者による性的なハラスメントを訴える声が上がっている。

コスメ売り場の店頭に立って接客する従業員は、女性である場合が多い。

商品購入のためではなく、性的な接触を目的とした客からの性被害にはどのような実態があるのか。従業員を守るために、企業はどう対策するべきか。被害者や専門家を取材した。

差し入れを断られて逆上

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美容部員として働いた5年間で、はなさんは自身だけでなく、同僚の女性たちが性的ハラスメントやストーカー被害に遭うケースを何度も見聞きしたと証言する。

ある百貨店では、はなさんの勤務する店舗の従業員に対し、男性警備員が手作りのパンやケーキなどの差し入れを繰り返し届けた。

徐々に売り場に長居するようになり、はなさんの同僚女性がつきまとわれて「出待ち」されることもあったという。

上司に相談した上で、「会社から注意を受け、(差し入れを)もらうことができなくなった」と断ると警備員は逆上。はなさんは、「(警備員が)フロア一帯が静まり返るほどの怒鳴り声でまくし立てていた」と振り返る。

ほかにも若手の美容部員から、客に手をつかまれ「ネイルきれいだね」「若い子って柔らかい手してるよね」と言われたり、「どこに住んでるの」と尋ねられたりしたと相談を受けたこともあるという。

なぜ百貨店などの化粧品売り場で、性被害が起きやすいのか。

はなさんは「フロア全体が女性の販売員で男性がほとんどいなく、四方八方に女性ばかり」であることに加え、店の配置など被害にさらされやすい様々な条件がそろっていると指摘する。

「店ごとの境界は壁ではなく通路なので、お客様も従業員に声を掛けやすいつくりになっています。その上、百貨店や複合商業施設の1階に売り場があることが多いため、商品目的ではない人が立ち寄りやすい。さらに、化粧品売り場は商品が陳列されていないことも多く、他の小売店よりも万引きが比較的少ない傾向にあり、警備の巡回も手厚いとは言えません」

最近では男性向けの化粧品も広がり始め、男性客も増えつつある。

「私自身は自己の最大限の美を目指すのは最高だなと感じ、お客様の性別を問わずそのお手伝いをしたいと思っています。全てのお客様が安心して気持ち良く美容を楽しめるよう、売り場での性被害がなくなってほしいです」(はなさん)

薬局、下着売り場でも被害

客からの悪質クレームに関するUAゼンセンの2017年の調査(有効回答数:4万9876件)では、客からの迷惑行為に遭遇したことがある人のうち、行為別(複数回答可)でセクハラ行為は13.4%だった。特に百貨店17.5%、スーパーマーケット14.7%、ドラッグ(ストア)関連14.4%ーーが多かった。

調査結果を分析した関西大の池内裕美教授(社会心理学)は、セクハラ被害の遭遇率が比較的高いこれらの業種について、「店頭に立つ販売員には女性が多く、性的な発言や行動面でも被害を受けることが多い」と指摘する。

関西大の池内裕美教授関西大の池内裕美教授

自由記述では、「食事にしつこく誘われた。体を触ったり顔を近づけたりしてくる」「(ドラッグストアで)背中や腰を触ってきて、『この辺が痛いんだから(湿布を)貼ってくれ、手が届かないだろ?』と言われた」といった被害の訴えもあった。

池内教授は、化粧品や下着売り場、ドラッグストアなど女性の従業員が多い店舗で客からの性的ハラスメントが起きやすい背景について、「男性より女性の方が立場が弱いとみなす性差別的な思考に加え、『客の要求を呑むのがサービス業だ』という顧客第一主義をいまだに持っている人がいる。そのため、特に女性の従業員はストーカーやセクハラ、暴言を吐かれるカスタマーハラスメント(カスハラ)といったハラスメントが何重にも渦巻く状況に置かれている」と話す。

池内教授によると、百貨店の下着売り場で、女性の販売員が接客中に胸を触られ、退職に追い込まれた事案もあるという。

「性被害に遭っても『お客様だから断れない』と思い込んでしまい、我慢してしまう。その結果、貴重な従業員が耐えきれず職を離れることになるのは、他の客にとっても企業にとっても大きな損失です」

被害を受けるのは女性の従業員に限らない。男性の美容部員が女性客からストーカー被害に遭うケースも確認されている。

従業員が受けるこうした性被害に、企業はどう対策したら良いのか。

池内教授は、相談対応の仕組み作りや百貨店とメーカーの連携強化、「つきまといの時間や回数」など報告対象となる案件の基準を定めたマニュアルやガイドラインの作成といった措置を提案する。

「ハラスメントを受けた上に、組織が守ってくれないことが従業員にとって最もつらく、モチベーションを一気に下げてしまいます。従業員を守れるのは企業です。被害者が孤立せず、SOSを発した時にすぐに対応できる体制を整えておくことが必要です」

百貨店の取り組みは

大手百貨店もカスハラ対策に乗り出している大手百貨店もカスハラ対策に乗り出している

厚生労働省のパワハラの防止に関する指針の中で、カスハラにより「労働者が就業環境を害されることのないよう」、適切に対応するための体制整備や被害者への配慮といった取り組みをすることが望ましいとしている

同省は2022年2月、カスハラ対策として企業向けのマニュアルやリーフレットを作成。被害を受けた社員一人に抱え込ませず、組織的な対応をするよう求めた。

大手百貨店も対策を始めている。

三越伊勢丹は客からのハラスメントに関するガイドラインを作成。現場の販売員が性的な嫌がらせにつながる電話を受けた場合、百貨店のフロアマネージャーに報告して売り場全体で情報共有するほか、客からのストーカーに近い行為があれば対応者を変更するといった運用をしているという。

高島屋は、売り場の管理監督者である社員に対し、カスハラへの対応研修を実施。販売員に対するつきまとい型のハラスメントについては、警告や立ち入り禁止の通告といった対処法をマニュアルにまとめているという。

大丸松坂屋は、百貨店社員が売り場の巡回を行っている。化粧品ショップ内でハラスメント行為があった場合、百貨店社員に通報するよう周知しているほか、緊急時には内線電話で保安担当者が駆けつける仕組みを整えていると説明する。

全国の百貨店でつくる一般社団法人「日本百貨店協会」は、ハフポスト日本版の取材に「協会としても、厚労省から出されたマニュアルをもとに研究を進めていきたいと考えています」とメールでコメントした。

「受け入れなくてもいい」若手にこそ伝えて

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性的なものを含む客からのハラスメント対策は業界で広がりつつある中、冒頭のはなさんは若手従業員に対する化粧品メーカー側の教育のあり方も見直してほしいと訴える。

「『どうしたらお客様が居心地よくいられるかを従業員は常に考える』というのが会社の方針だったので、自分をハラスメントの被害から守ることより『お客様の気分を害さない、お客様に怒られない』ことを優先してしまっていました」

特に経験が浅い新人の場合、顧客からの不当な要求に応じようと無理をして被害に遭いやすいと話すはなさん。

「働き始めてすぐの早い段階で、メーカー側から『自分の身を守るために、お客様からの要求を受け入れないことがあってもいい』ときちんと教えられることで、怖い思いを我慢せず上司にも相談しやすくなるのではないでしょうか」と提言する。

(取材・文:國崎万智@machiruda0702/ハフポスト日本版)

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百貨店のコスメ店員、性被害の実態は。「手相見てあげる」と手を握られる、警備員が“出待ち” 店側も対策

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