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YouTubeは偽情報の「武器化」を許している。国際ファクトチェック団体が、改善を要求

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「YouTubeは、悪質な利用者がプラットフォームを武器にするのを許している」――。

国際的なファクトチェックネットワークが1月12日、YouTubeに対して偽情報対策の強化を求める文書を発表した。

文書は、インターナショナル・ファクトチェッキング・ネットワーク(IFCN)がYouTubeのスーザン・ウォシッキーCEOに宛てた書簡として公開。

署名者欄には、世界80以上のファクトチェック団体が名前を連ねている。

書簡でIFCNは、偽情報が「大切な人たちの命を奪っている」と述べた上で、「YouTubeは、オンラインで偽情報や誤情報を伝える大きなルートの一つになっている」と指摘。

「悪質な利用者がYouTubeを武器にして、他の人を操ったり搾取したりすることや、彼らの組織化や資金集めを許しています」とYouTubeの対応を批判した。

偽情報が新型コロナに与えた影響

IFCNが書簡で特に問題視したのは、新型コロナウイルス感染症に関する偽情報が、YouTubeを通して広まったことだ。

具体例として、パンデミックを否定する発信がドイツからスペインや中南米に拡散した問題や、ワクチンのボイコットを呼びかける動画がギリシャやアラブ諸国で何百万ものユーザーに視聴されたことなどを挙げている。

アメリカ・オハイオ州で2020年4月20日に行われた、新型コロナの外出禁止令に反対するデモ。YouTubeは同年2月に、オハイオ州下院の公聴会で新型コロナに関する誤情報を証言した動画を削除した

さらに新型コロナだけではなく、誤ったがんの治療法や社会的弱者に対するヘイトスピーチ、選挙関連の誤情報もYouTubeを通じて広まってきたと説明。

IFCNは「こういった例は数えきれないほどあります。これらの動画やチャンネルの多くは今でもYouTubeのポリシーをかいくぐって運営しており、それは特に非英語圏やグローバルサウスの国々で顕著です」と述べる。

改善のための4つの提案

YouTubeは2020年に新型コロナウイルスに関連したポリシーを作成し、偽情報が含まれるコンテンツ削除するなど、対策をとってきた。

YouTubeのコミュニティガイドラインには「特定の種類の誤解を招くコンテンツまたは虚偽が含まれるコンテンツで、深刻な危害を及ぼす可能性のあるものは YouTube で許可されません」と定められている。

それには「有害な治療薬または治療法」「COVID-19に関する医学情報と矛盾する、医学的に誤った情報」「ワクチンに関して誤った医学的情報」「選挙の誤った情報」などが含まれる。

IFCNは、YouTubeが偽情報への対応を始めていることを歓迎しつつも「実際にYouTubeにあるコンテンツを見れば、YouTubeの努力が身を結んでいないことがわかります。また、YouTube側も対策の効果を示すデータを提示していない」と述べる。

その上で、IFCNは4つの改善案を提案している。

IFCNの改善案

1. 独立した団体によるYouTubeの偽情報調査の支援

2. 偽情報や誤情報を暴き、反論する情報の提供

3. 度重なる違反者がおすすめに表示されないようにするアルゴリズム対策

4. 非英語圏コンテンツの、偽情報対策強化

そして書簡の最後で「公共の利益のためにこの提案を実行してほしい、そのために協力する準備がある」と伝えた。

AP通信によると、IFCNの書簡に対してYouTube広報は「私たちは人々を信頼できるコンテンツとつなげ、虚偽すれすれの情報の拡散を減らし、違反動画を取り除くために、すべての国のポリシーとプロダクツに多額の投資をしてきました」と回答した。 

さらに「私たちはいつでも改善のための意義ある方法を探しており、ファクトチェックコミュニティと協力して、強化していきます」ともコメントしている。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
YouTubeは偽情報の「武器化」を許している。国際ファクトチェック団体が、改善を要求

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