シビックテックで全国のマンホールを把握せよ。老朽化が進むインフラの保守・管理に貢献

東京23区から全国展開へ。

老朽化が問題となっているマンホールの蓋の写真を、市民の力を借りて収集する取り組みが全国で始まった。

NPO「Whole Earth Foundation」(WEF、シンガポール)とマンホール蓋などを製造する日本鋳鉄管が企画。全国のマンホール蓋を対象に、市民が専用のスマートフォンアプリで写真を撮影して投稿する。総額150万円以上の賞金が用意されており、いわば市民参加型のゲームイベントだ。

イベントは「第4回 #マンホール聖戦 〜全国出陣祭り〜」。11月20日に始まり、12月12日まで開催される予定だ。

背景には、日本のインフラの老朽化がある。日本グラウンドマンホール工業会(東京)によると、全国の約1500万カ所のマンホール蓋のうち、30年以上経過したものが約300万カ所あると推計されている。

劣化したマンホールを放置しておけばスリップ事故などにつながる恐れがあるが、数が多くて行政の管理が行き届いていない。

この事態を踏まえ、WEFはアクションゲームアプリ「鉄とコンクリートの守り人」を開発。市民の協力を得ながら、東京都渋谷区を皮切りに、東京23区などでマンホール蓋の画像を収集してきた。

こうした取り組みは「シビックテック」と呼ばれている。シビック(市民)とテック(テクノロジー)を組み合わせた造語で、市民がITなどのテクノロジーを活用して社会課題の解決を目指すのが特徴だ。

WEFの森山大器最高経営責任者(CEO)は「我々の足元にあるマンホールも老朽化しているインフラの一つ。ひび割れや破損しているマンホールが足元にあるかもしれない危険な状態だ」と指摘。「この開発したゲームによって、マンホールの異常を事前に察知できれば、更新の優先順位が分かり、 重大事故を未然に防ぐことができる」と話している。

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