首相指名選挙で『女性首相』に1票。参院議員が“2年連続”で投票した背景

自民党の岸田文雄総裁が第100代首相に選ばれた、10月4日の衆参院本会議の首相指名選挙。

参院本会議での投票では、国民民主党副代表の伊藤孝恵氏に1票が投じられた。無所属の寺田静議員は、自身が投票したことを朝日新聞に明かした。

理由について「子育て世代の女性の気持ちを身をもって知っている人が首相になることが、日本の少子化の解決につながるとの思いで投票した」と説明しているという。

2020年の首相指名選挙でも投じていた

寺田氏は、菅義偉氏が選出された前回2020年の首相指名選挙でも、伊藤氏に1票を投じた

その理由を自身のnoteで説明。諸外国では既に30、40代の女性首相が誕生していることに触れながら、次のようにつづっていた。

「育児も家事も介護も全部誰かにやってもらって仕事に専念した人たちが政治をしてきた結果が、ジェンダーギャップ指数121位(※2020年当時)の今の日本の姿です」

「国会議員として一年余、私が問題意識を持っている様々な課題は、女性が意思決定の場に増えれば確かに変わっていくことだと、議員になる前からのこの想いがさらに強くなり、今回の投票に繋がりました」

今回の岸田内閣も、20の閣僚ポストのうち女性は3人のみ。閣僚に占める女性比率15%で、G7で最低水準だ。そもそも、女性の国会議員自体が少ない。

女性首相がいないことや、女性議員の少なさを問題に挙げると「実力の結果に過ぎない」といった声も聞こえてくる。

こうした意見に対して寺田氏は、ハフポスト日本版のライブ配信番組「ハフライブ」(2020年10月6日)で、「女性には、本当に平等な機会が与えられているだろうか」と疑問を投げかけていた。

「ある女性コラムニストが『女性は期待値で仕事が降ってくることがない』とおっしゃっているのを読んだことがあります。『そろそろこれぐらいの仕事を任せてみよう』ということが女性は少ない、あるいはないという風に書かれていました。そうかもしれないなと(感じます)」

また、女性が組織の中で出世できないのは、ジェンダーによる「機会の不平等」だけではなく、家事・育児といった「性別役割分業」も背景にあると指摘していた。

「研修や昇進の機会が与えられたとしても断る女性もいると思うんですね。それはやる気や意欲がないわけではなく、共働きの家庭の中でまだまだ女性の方に家事育児の負担が大きいということがあると思います。(仕事と家事・育児を)どう両立させていくかと考えた時に、女性が昇進や研修を断らざるを得ないような状況はまだあるだろうと思います」 

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Source: ハフィントンポスト
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