偽の新型コロナウイルスワクチン接種証明書と出国前検査を提出して入国したとして、カナダ政府は2人の人物に19,720カナダドル(約172万円)の罰金を科した。
ワクチン接種が進む中で、虚偽の接種証明に厳しく対処する姿勢を見せている。
カナダ公衆衛生庁によると、2人は7月18日の週にアメリカからカナダ・トロント空港に到着した。
出国前検査証明書を提出したうえ、カナダ政府が指定した宿泊施設への滞在と到着時検査にも応じなかったという。
偽の証明書の詳細な入手経路はわかっていない。また、2人はカナダ市民だという。
カナダ政府は7月に、ワクチンを接種した人たちの入国条件を緩めると発表。
8月9日からは、ワクチン接種など一定の条件を満たしたアメリカ居住者は、入国後検査や14日間の隔離を原則免除するとした。
さらに、国内の感染状況が抑えられていれば、9月7日からは対象をアメリカ以外からの入国にも広げる予定だ。
ワクチン接種で行動の自由が広がる一方で、偽のワクチン証明書が問題になっている。
アメリカでは5月、疾病対策予防センター(CDC)がワクチン接種者を対象に、室内でのマスク着用の指針を緩和したところ、Googleで「偽のワクチン接種証明書」の検索が上昇した。
同じ5月には、偽のワクチン接種証明書を販売したカリフォルニア州のバーのオーナーが、公文書偽造の疑いで逮捕された。
さらにアメリカ司法庁は7月、「免疫が改善する」と主張するホメオパシー治療薬を販売し、偽のワクチン接種証明書を発行した自然療法医を逮捕したと発表した。
また、ワクチンを接種したからといって安心できるわけではない。
CDCが7月にまとめた内部文書によると、新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」は、これまでのどの株よりも感染力が強く、ワクチン接種済みの人でも、未接種の人と同程度にウイルスを感染させる可能性があるという。
Source: ハフィントンポスト
偽のワクチン接種証明書での入国に172万円の罰金。カナダが厳しい対応を見せる