野田洋次郎さん「宣言なんて聞く気になれねぇ」 政策への疑問を呈す

緊急事態宣言の発令の方針が報道されていた4月23日、人気バンド「RADWIMPS」ボーカルの野田洋次郎さんがTwitterを更新し、緊急事態宣言について自身の考えを明らかにした。

「個人的な、正直な気持ちです。」という言葉と共に、自身の思いをつづった画像2枚を投稿した。

文章で野田さんは、「ここ1年間の考察や反省や説明が何もない状態で3回目の緊急事態宣言なんて聞く気になれねぇという気持ちにどこかなる」「行き当たりばったりの政策のように感じ気が滅入る」などと切り出した。

飲食業やイベント業、観光業、ライブハウスなどが厳しい状況にあることに触れながら、「少しでも規模にあった補償の見直しはこの一年の間に果たせなかったのか。やれることをやった果ての緊急事態宣言なのか疑問」とした。

文章の最後はこうつづった。

「僕自身何が正解かなんてわかりません。『正しさ』が日々変化し続ける状況の中、共に考え前に進んでいきたいと強く思います。疑問を放置せず、この困難を共に生き抜きたいと願っています」

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野田さんのこのツイートには10万以上の「いいね」がつき、リプ欄には多くの人が、自身の考えやこれまでの経験、不安な気持ちの吐露などを寄せている。

 

野田さんが公開した文章

ここ1年間の考察や反省や説明が何もない状態で3回目の緊急事態宣言なんて聞く気になれねぇという気持ちにどこかなる。ウイルスの封じ込めに成功した国となぜここまで差がついたのか、説明もない。明確な数値目標もない。

ワクチン摂取率(原文ママ)も明らかに他の先進国から遅れを取ったのにそこに対する説明もない。

変異株など常に見えない敵と戦っているのは承知の上で行き当たりばったりの政策のように感じ気が滅入る。

昨年の自粛期間中の連休「皆さん今年だけは我慢してください。また来年からはいつもの日々が来ると思って耐えましょう」そう政治家もマスコミも散々言い放った。それを皆は信じて守った。その後政府主導のGoToトラベルなども実施。なぜ一年経って成果が出せなかったのかの考察は誰からもない。

学生たち、スポーツ選手たち、新社会人たちの濃密で切実な一年以上の時間は帰ってはこない。

日々の感染者数、重症者数、死者数も大事だけど失業者数、倒産件数、自殺者数、例年の平均死者数との比較などすべて見てはじめて自分たちが対峙しているものの正体がわかる気がします。

自粛要請に応じ毎月何百万、何千万という負債を抱え続ける飲食業、店舗、イベント業、観光業、ライブハウス、クラブ、その他多くの企業がある一方で一律の給付金により通常営業時よりも利益を上げる小規模飲食業も全国に多数存在する状況。このアンバランスも1年経った今なお放置された状態。少しでも規模にあった補償の見直しはこの一年の間に果たせなかったのか。やれることをやった果ての緊急事態宣言なのか疑問。

海外からの渡航者に対して強制力のある隔離も義務づけず、その結果変異株などが流行している現状についての説明もない。

僕自身何が正解かなんてわかりません。「正しさ」が日々変化し続ける状況の中、共に考え前に進んでいきたいと強く思います。疑問を放置せず、この困難を共に生き抜きたいと願っています。

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Source: ハフィントンポスト
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