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「性暴力被害者が路上で声を上げなくてもよい社会に」フラワーデモ、寒空の下きょうも【国際女性デー】

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法務省前で行われたフラワーデモ

「被害を受けた人たちが、路上で声を上げるなんてことがなくなるような社会にならなければいけない。社会の方が、変わらなければいけない」--。

「国際女性デー」の3月8日、性暴力の撲滅を呼びかけるフラワーデモが、東京都・霞が関の法務省前であった。冷たい雨が降る中、参加者たちは「同意のない性交を性犯罪に」「地位を利用した性犯罪に罰則規定を」などと書かれたプラカードや花を手に集い、性被害の実態に見合った刑法の見直しを求めた。

 

被害者たちが、訴えたこと

性犯罪に関する刑法改正を議論する法務省の検討会は、山場を迎えている。8日には第13回の会合が開かれた。

この日、法務省前では、各地のフラワーデモの主催者や性暴力被害の当事者などが自身の体験や刑法改正への思いを訴えた。

14歳の頃から数年にわたり、実父による性暴力被害を受けたという女性は、「いまだにフラッシュバックを起こします。夜、ものすごいつらい状態を繰り返しています」と、今なお精神的な苦痛を抱えていることを明かした。

「日本では勝手に体を触られても、逃げられないほどの暴行や脅迫がなければ罪に問うことができません。勝手に体を触られても、触ったもん勝ちのようなそんな国で、これから先も生きていくことはできません。必ず不同意の性交は罰せられるべきです

参加者が掲げたプラカード

フラワーデモ名古屋の呼びかけ人の女性も駆けつけた。「被害を受けた人たちが、路上で声を上げるなんてことがなくなるような社会にならなければいけない。社会の方が変わらなければいけない。そのためにはまず、被害者にきちんと寄り添った、実態に即した刑法に変わらないといけないと思います

 

同意で「大事な人を守る」

ある女性は、過去の性暴力により現在の夫との関係が一時悪化したことを明かした。

「夫と同意について二人ですごく勉強しました。本を読んだり、お互いどうしたらいいかと話したりして。触るのも手をつなぐのもキスも、もちろんセックスも全部同意をとるようになったら、仲が悪くなるどころがすごく仲が良くなりました。信頼関係が良くなって、むしろスキンシップがすごく増えました」

同意のない性交を犯罪とする「不同意性交等罪」の新設をめぐっては、「いちいち同意書を持ち歩いて同意を取らなきゃいけないのか」といった否定的な意見もある。

女性はこうした意見に対し、「同意についてちゃんと学んで、大事な人を守ろうと思ったら、(同意の有無を確認することが)面倒くさいなんてことは全くない。同意ってすごく大事だし、信頼関係を築くことになると思います」と反論した。

フラワーデモ

性暴力に抗議するフラワーデモは、2019年4月から始まった。きっかけは、性暴力事件の無罪判決が同年3月に相次いだことだった。

「被害者が沈黙しなければいけない社会変えていこう」

「刑法は、被害者の視点に立って見直されなければいけない」ーー。

その後フラワーデモは福岡、名古屋、仙台などでも開かれ、全国に広がっている。参加者たちは、被害者に寄り添う「#WithYou(あなたと共に)」の気持ちを込め、花や花のモチーフを身に着けて集う。

フラワーデモは通常、毎月11日に行われるが、3月は国際女性デーの8日に合わせて、東京のほか青森、茨城、和歌山、宮崎などでも開かれる予定

 

検討会の議論は山場

法務省の検討会は2020年6月にスタート。これまで、「強制性交等罪」の暴行・脅迫要件の見直しや、性交同意年齢(13歳)の引き上げ、不同意性交等罪の創設、地位・関係性を利用した性暴力の犯罪類型の新設、といった論点が話し合われてきた。

<詳しくはこちら⬇️>

なぜ、性犯罪の刑法改正が必要なの? いま知ってほしいこと、わかりやすく解説 

なぜ、性犯罪の刑法改正が必要なの? いま知ってほしいこと、わかりやすく解説
明治時代に制定されてから変わっていない「性的同意年齢」、被害者に高いハードルを強いる「暴行・脅迫」要件など。いま議論されていることを解説します。

 

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Source: ハフィントンポスト
「性暴力被害者が路上で声を上げなくてもよい社会に」フラワーデモ、寒空の下きょうも【国際女性デー】

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