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米国がコロナから立ち直るのは来春以降? – 島田範正

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コロナウィルスによる米国の死者は、つい先日50万人を超えました。人口比で言えば日本で19万人の死者が出ているようなもので、恐ろしい限りです。一体、米国社会はどうなっちゃうのか?いつ、正常になるのか?想像もつきませんでしたが、伝統ある有力誌The Aylanticのサイトで、「今年夏に一山を越し、来年の春には正常(normal)になる」という季節ごとに変化を追う記事に出会いました。これは同誌の記者が…

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コロナウィルスによる米国の死者は、つい先日50万人を超えました。人口比で言えば日本で19万人の死者が出ているようなもので、恐ろしい限りです。

一体、米国社会はどうなっちゃうのか?いつ、正常になるのか?想像もつきませんでしたが、伝統ある有力誌The Aylanticのサイトで、「今年夏に一山を越し、来年の春には正常(normal)になる」という季節ごとに変化を追う記事に出会いました。

これは同誌の記者が英米の専門家に幅広く取材してまとめたもので、とても参考になりますし、他ではこの種の予測記事に出会ったことがないので、参考のために抜粋して記録しておきます。

記事のタイトルは<The Most Likely Timeline for Life to Return to Normal>ー生活が正常に戻るまでのタイムライン。その冒頭に要点が簡潔にあります。

「この春の生活は昨年と実質的に変わらないだろう」「夏は奇跡的に正常に近い可能性がある」「その次の秋と冬は継続的な改善または中程度の後退をもたらす」「その後、パンデミック前の生活にほぼ確実に戻ろう」

順次、季節を追っていきます。

まず2021年春 日常生活は正常とはかけ離れた生活が続く。これは正常を回復するために十分な数の人がこの春にワクチン接種を受ける可能性が低いからだ。(今朝の新聞では米国のワクチン接種は5000万回を超えた、とありますが人口は3億3千万人ですから、まだまだ)

専門家は元のものより伝染性、またはワクチン耐性のある変異種が流行し始めているので、パンデミックがさらに悪化する可能性があると指摘している。

しかし幸いなことに、既存のワクチンはこの変異種のリスクを軽減するようだ。ワクチン接種が進めば、ますます多くの人が守られる。ブラウン大の公衆衛生学部長Ashish Jha氏は「1ヶ月かそこらでマスクなしで友人の家に一杯やりに行けよう」と語った。彼と友人が接種を受けていれば室内でも大丈夫だ。

2021年夏 同僚が書いたようにコロナによる死者と感染者の数は予想より急速に減少している。この傾向は続き、リスクの高い高齢者にワクチンが接種されるため、重症者や死者は感染者よりさらに急激に減少する。

(参考:Johns Hopkins大の最新データでも感染者は急激に減っています)

カリフォルニア大アーバイン校の公衆衛生学教授Andrew Noymer氏は「本当にクレイジーな変異種を除けば、(パンデミック前の)2019年夏に似たものになろう」と。多くの専門家はそこまで楽観的ではないが、広範囲なワクチン接種と温暖な気候の組み合わせで、6月から9月のある時点で、多くの活動がより安全になる可能性がある。

友人とともに室内にいたり、公共交通機関を使ったり、仕事場にいたり、レストランの中で食事することや国内旅行もだ。

ブラウン大のエコノミストEmily Oster教授によれば、子供向けのワクチンがいつ利用可能になるかに関係なく、これらは子供にも当てはまり、対面授業もより安全になる。なお、子供向けワクチンは夏には12歳以上が利用可能になり、秋には12歳未満も可能になる。

ブラウン大のJha氏は「夏の終わりにはレストランが満員でなく、換気も良ければ屋内で食事をするのを想像する」と言うが、夏にはまだ限界がある。別の専門家は屋内コンサートの復活や満員のスポーツイベント、海外旅行などを予見しなかった。

とは言え、他の状況では人々はマスク着用やソーシャルディスタンスを緩めるだろうと想定している。でも、オックスフォード大のJennifer Beam Dowd教授は「ワクチン接種を受ければ人々はガードを緩めると思うが、公衆衛生の観点からは純粋に安全だ」と言う。Noymer教授は「全員がワクチンを提供されるまで公共の場ではマスクは必要だ」としているが。

2021~2022年秋冬 ウィルスの復活は寒い時期に起きそうだ。「この冬ほど悪くはなかろうが、かなり悪くなるか、ほんの数人で済むかは分からない」とNoymer教授。後者のシナリオの可能性がより高い。屋内コンサートが復活するかも。しかしこのシナリオだと、変異したウィルスが再燃する可能性がある。

しかしワクチンは病院に行くのを大幅に減らし、ウィルスが広がる可能性を低くする。可能性は低いが、変異種が既存ワクチンを回避したり、ワクチン未接種の人の間で感染が広がって症例が再び増加するかもしれない。

ありがたいことに、変異種が出回っても、新しいワクチンは比較的、迅速に対応するはずで、既存ワクチンの調整には数ヶ月しかかからないだろうから、日常生活の混乱はこれまでほどにはならない。

2022年春夏 専門家の予測は非常に単純だ。2022年の暖かな月の生活は正常なはずだ。ウィルスはまだ存在するが、人々をひどい病気にする可能性が低く、インフルエンザのように寒い時期に流行するものになりそうだ。コロナで死ぬ人はいるだろうが、ウィルスが制御不能になることはない。

しかし、その夢のような時代はまだ1年も先のことであり、予期せぬ障害が正常な生活の再開を遅らせる可能性はある。

大まか、こういう内容ですが、ワクチン接種で遅れを取っている日本の今後が不安です。オリンピックまでとても全国民への接種は出来そうにないし、以前、このブログの記事でも指摘しましたが、日本人のコロナワクチン接種希望率は世界で有数の低さだけに、封じ込めに米国より時間がかかるんじゃないかと不安です。

Source: ブロゴス
米国がコロナから立ち直るのは来春以降? – 島田範正

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