｢グチや悩みを言いたいけれど、身近な人には話しづらい｣｢言いたいことをため込んでストレスになる｣。

そんなときに役立ちそうなのが、AIとの会話や感情の記録を通してメンタルケアができるiPhoneアプリ｢emol（エモル）｣です。

今注目を集めるメンタルケアアプリを実際に利用して、その精度や実用性を確かめてみました。

チャット形式でAIキャラクターと会話できる

アプリを起動すると、画面内に可愛らしいAIキャラクターが出現。

キャラクターとコミュニケーションをとる方法には｢きもち｣と｢トーク｣の2種類から選ぶことができます。

きもち

｢きもち｣では、今の感情を｢うれしい｣｢いらいら｣｢おだやか｣など9種類の項目から選んで記録することができます。

感情を選ぶと、｢〇〇な感情なんですね｣と共感を示してくれます。とりあえず共感してもらえるだけでも、少し救われた気分になりますよね。

細かいところでは、選んだ感情によってキャラクターの表情とアプリの背景色が変化します。

トーク

｢トーク｣では、チャット形式の画面でAIと会話できます。

感情の選択後に会話を始めた場合、たとえば｢悲しい｣を選べば｢何か悲しいことがありましたか？｣など、選んだ感情に応じた問いかけをしてくれます。

スタンプも用意されていて、会話の中で使うことが可能。送ったスタンプの内容に応じてメッセージやスタンプを返してもらえます。

なお、AIとの会話は、デフォルトでは｢マスター｣という呼び名が使われますが、設定画面から呼ばれたい名前を登録することも可能です。

ただし、会話の精度はそれほど高いわけではなく、内容によっては｢なるほど｣｢ふむふむ｣などの無難な返答しかもらえなかったり、かみ合わない返信が続いたりすることも少なくありません。

グラフ化で感情の変化を振り返ることも

記録した感情は、後から時系列で確認することも可能。

それぞれの項目をタップすれば、そのときに｢トーク｣で交わした会話も見ることができます。1日を振り返るのに役立ちそうですね。

また、どの感情がどのくらい記録されたかを棒グラフで見ることもできます。

グラフは週ごとに表示されるので、中期的なスパンでのメンタル状態の変化を把握したいときはこちらが参考になりそう。

睡眠時間と感情の関連性もわかるかも？

さらに、睡眠時間を記録する機能も搭載。

感情のグラフとあわせて使えば、｢睡眠不足だからネガティブな感情が増えている｣といった関連性も把握できそうです。

パーソナライズできるおまけ機能も

このほかには、AIキャラクターの姿を変更できる｢着せかえ｣機能も。

原則として有料の｢コイン｣が必要ですが、無料で使えるタイプもいくつかありますよ。

また、睡眠について学べる｢睡眠改善プログラム｣などの有料コンテンツや、チャットで質問に答えるとおすすめのハーブが提案され、ECサイトから購入できる｢ハーブショップ｣なども用意されています。

総括：メンタル状態の客観視に役立ちそう

AIとの会話についてはちぐはぐな返答も多く、正直物足りないと感じましたが、これは現在のAIの性能として仕方ないのかもしれません。

一方で、感情を手軽に記録できる機能は、自分のメンタルの状態を客観視するのに役立ちそうです。会話機能も、日記代わりにそのときの出来事などを記録するツールとしては利用価値があるのではないでしょうか。

自粛生活が続き、気持ちがネガティブになりがちな今、手軽なメンタルケアツールとして試してみてはいかがでしょうか。

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Image: emol

Screenshot: 酒井麻里子 via emol

Source: emol, App Store