冷凍保存は、まとめ買いした食品の鮮度を保つ優れた方法ですが、いちど解凍した食品は、かならずしも安全に再冷凍できるとはかぎりません。解凍されている間に、その食品が安全な状態に置かれていたか疑わしい場合は、再冷凍してはいけません。
冷凍保存は、まとめ買いした食品の鮮度を保つ優れた方法ですが、いちど解凍した食品は、かならずしも安全に再冷凍できるとはかぎりません。
再冷凍しても大丈夫かは、状況によります。
解凍されている間に、その食品が安全な状態に置かれていたか疑わしい場合は、再冷凍してはいけません。
室温で長時間放置されていたとしたら、その間に増殖したバクテリアが再冷凍で死滅するわけではないのです。
再冷凍が要注意であるもう1つの理由は、食感が損なわれること。
たとえば肉や野菜は、冷凍の過程で細胞壁が破壊されます。冷凍食品が必ずしも生鮮食品ほどおいしくないのはそのためです。
肉や野菜を解凍した後に再冷凍すると、さらに多くの細胞壁が壊されることになります。
アメリカ合衆国農務省の食品安全検査サービスによると、生肉は冷蔵庫で解凍された場合は、再冷凍しても問題ないということです(ただし、冷凍や解凍を繰り返すのは危険。冷凍や解凍を繰り返すと食中毒菌が増殖することがある)。
くれぐれも、室温で肉を解凍してはいけません。キッチンやガレージ、地下室、車内など、低温に保たれていない場所では解凍しないようにしてください。
アイスクリームをテーブルに出している間に少しくらい柔らかくなったとしても、まだ冷たければ、冷凍庫に戻しても大丈夫です。もし、アイスクリームが溶けてしまっていたら、もはや再冷凍する価値はありません。
第一に、安全性の問題があります。室温でアイスクリームを放置すると、溶けた部分が温まり、リステリア菌の増殖が始まる可能性があります。
第二に、溶けた場合、再冷凍してもクリーミーな食感が戻ることはありません。
アイスクリームは一般に、乳製品の混合物をかき混ぜながら冷凍して作ります。
少し考えてみてください。アイスクリームのもととなる混合物をただ凍らせるだけでアイスクリームができるなら、「アイスクリームメーカー」と呼ばれる装置が存在する意義はありません。
いちど溶けて再冷凍したアイスクリームは、岩のように固く、食べても喜びは感じられないでしょう。
調理した食品は、冷蔵庫に入れても数日しかもちません。ただし、悪くなる前に冷凍すれば、一時停止ボタンを押したような効果が得られます。
また、調理済みの食品を解凍して、再冷凍することも可能ですが、解凍してから2〜4日以内に冷凍庫に戻す必要があります。
繰り返しますが、この場合も適切な取り扱いが必要です。残り物が室温で2時間以上、または、32℃を超えた状態で1時間以上経過した場合は、廃棄してください。
捨てるのはもったいないと思うかもしれませんが、食品をいつ廃棄すべきかを理解しておくのは重要です。
上記で紹介したルールはレストランや食品業界でも使われているものです。自宅で食品を扱う際も、このルールに従うのは理にかなっています。
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Image: Shutterstock
Source: USDA
Patrick Allan and Beth Skwarecki – Lifehacker US[原文]
訳:伊藤貴之
Source: ライフハッカー
解凍した食品は再冷凍しても問題ないのか?