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キノコが人類を救うカギとなるとの主張

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アメリカの菌類学者であるポール・スタメッツ氏は、ドラマ「ハンニバル」や「スタートレック:ディスカバリー」に同氏にちなんだキャラクターが登場するほど著名なキノコの研究者です。そんなスタメッツ氏が研究している「キノコで地球環境を救う方法」を、生物学者で作家のマーリン・シェルドレイク氏が科学雑誌のNautilusで解説しました。

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キノコが人類を救うカギとなるとの主張

アメリカの菌類学者であるポール・スタメッツ氏は、ドラマ「ハンニバル」や「スタートレック:ディスカバリー」に同氏にちなんだキャラクターが登場するほど著名なキノコの研究者です。そんなスタメッツ氏が研究している「キノコで地球環境を救う方法」を、生物学者で作家のマーリン・シェルドレイク氏が科学雑誌のNautilusで解説しました。

The Fungal Evangelist Who Would Save the Bees – Issue 90: Something Green – Nautilus
http://nautil.us/issue/90/something-green/the-fungal-evangelist-who-would-save-the-bees

How Psilocybin Can Save the Environment – Issue 90: Something Green – Nautilus
http://nautil.us/issue/90/something-green/how-psilocybin-can-save-the-environment

シェルドレイク氏は、10代のころからスタメッツ氏と知り合いとのこと。当時は重度の吃音(きつおん)症に悩まされていたスタメッツ氏ですが、マジックマッシュルームを摂取することにより吃音症が治った経験から、菌類の研究にのめり込むようになったそうです。

by Dusty Yao-Stamets

ある日シェルドレイク氏が、「スタートレック」にちなんで「スターシップ・アガリコン」と名付けられたスタメッツ氏の研究施設を訪れると、スタメッツ氏はちょうどキノコを原料にしたミツバチ用の試薬を製造している最中でした。

作物の受粉を助けることで世界の農業の3分の1を支えているミツバチですが、近年は蜂群崩壊症候群により数が激減しており、その要因の1つはダニだといわれています。ダニはミツバチの体液を吸って健康状態を悪化させますが、特にミツバチヘギイタダニはさまざまな致命的なウイルス感染症を媒介するため、これがミツバチの激減を招いている可能性があるとのこと。

この問題にキノコの力を役立てようと研究に取り組んでいたスタメッツ氏は、「真菌抽出物は抗ウイルス特性を持っている」という点に着目し、砂糖水にツリガネタケ霊芝の抽出物を加えたエサを開発。実際にミツバチに与えてみたところ、ハチの羽が変形してしまうチヂレバネウイルスの感染率が79分の1になったほか、欧米のミツバチにまん延しているシナイ湖ウイルスの感染率は4万5000分の1に減少しました

by Fungi Perfecti

ウイルスはミツバチが抱えている問題のうちの1つであるため、スタメッツ氏の研究が蜂群崩壊症候群を解決させるかは未知数ですが、スタメッツ氏らが開発したミツバチにキノコ由来のエサを与える給餌装置「Bee Mushroomed Feeder」には発表から数カ月間で数十万件もの注文が殺到し、一時は生産が追いつかない状態だったそうです。

キノコを使って生態系を支えているミツバチを助けるだけではなく、より直接的に地球環境の改善に役立たせるという研究も行われています。スタメッツ氏によると、ワシントン州メイソン群では、廃水に含まれている大腸菌・農薬・硝酸塩・リンといった水質汚染の原因物質をヒラタケに分解させるプロジェクトが進められているとのこと。

by Paul Comstock

このように、菌類を用いて汚染物質を除去する手法は、キノコを意味する「myco」と環境改善を意味する「remediation」から「Mycoremediation」と呼ばれています。またスタメッツ氏は、キノコが持つスポンジのように細かい菌糸体を利用して大腸菌や重金属をろ過する技術「Mycofiltration」の提唱者でもあります。

スタメッツ氏がキノコを活用できると考えているのは、環境分野だけにとどまりません。近年では、マジックマッシュルームに含まれるシロシビンには脳の回路を再起動させる働きがあるという研究結果など、医療分野での応用例も報告されています。シロシビンにも注目しているスタメッツ氏は、2017年に開催されたイベントでの講演で「シロシビンはアルツハイマー病などのさまざまな症状に効果があるため、将来的にはビタミンのように気軽に摂取できるようになるべきです」と発言しました。

2020年現在でも年2回ほどマジックマッシュルームでトリップしているというスタメッツ氏は、キノコの魅力について尋ねたNautilusのインタビューに対し「生物多様性の重要性を理解していない人が多いことには心が痛みますが、一度自然と一体になる経験をすれば深い知恵と感謝の気持ちが湧いてくるはずです」「シロシビンが私たちのヘルスケアに組み込まれれば、アルツハイマー病などで毎日何人ものアインシュタインが失われるのを防ぐことができるでしょう」とコメントしました。

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Source: ギガジン
キノコが人類を救うカギとなるとの主張

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